〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い息づかいに触れてみたい

作品に登場する啄木

 あの『ゴールデンカムイ』に啄木が……!

旧釧路新聞社 現在は「港文館」 《作品に登場する啄木》 『ゴールデンカムイ』12 ヤングジャンプコミックス 野田サトル 著 港文館は明治41年に建造された旧釧路新聞社(現北海道新聞社)社屋を復元したものです。石川啄木はこの年の1月21日釧路に着き、そし…

 《 杳然とたそがれて来ぬその時につと我離る君は人妻 》 石川啄木

[森鴎外記念館] [森鴎外と観潮楼歌会] 角川「短歌」2017・10 中立的歌会の熱 東 直子 千駄木に江戸川乱歩の小説『D坂の殺人事件』の舞台となった団子坂がある。この坂を登っていくと、文京区立森鴎外記念館にたどり着く。ここは、鴎外が30歳から60歳で亡くな…

 直木賞『銀河鉄道の父』に出てくる石川啄木

[カモメ] 第158回直木賞 受賞作 『銀河鉄道の父』 著者 門井慶喜 講談社 7 あめゆじゅ 小学生のころは、教室で、担任の八木先生にエクトール・マロ『家なき子』を読んでもらって感動した。感動のあまり自分でも話をこしらえて寝る前にトシに聞かせたりした。…

 「啄木悲しき砂を一握り」ゴロ文学シェーッ!

[アザミ] 増補改訂版 ハイパー日本文学史 ゴロ文学シェーッ! 2001年 アルス工房 作家 板野博行/宮下善紀 《ゴロ合わせで覚える日本文学史》 啄木悲しき砂を一握り 啄木(石川啄木)悲しき(悲しき玩具)砂を一握り(一握の砂) わずか26歳で生涯を閉じた石…

 「生きがい」よりも「死にがい」が強制された青春 岩城之徳 <2>

[啄木墓碑裏面 拓本『大丈夫だ、よしよし、おれは死ぬ時は函館へ行つて死ぬ』] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木の世界─ 1974年(昭和49)5月号 第494号 至文堂 (2017-09-07の つづき) ◎私の卒業論文 岩城之徳 「石川啄木の伝記的研究」 昭和23年の春、…

 「生きがい」よりも「死にがい」が強制された青春 岩城之徳 <1>

[北海道函館市立待岬 啄木一族墓 「碑文」拓本] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木の世界─ 1974年(昭和49)5月号 第494号 至文堂 ◎私の卒業論文 岩城之徳 「石川啄木の伝記的研究」 最近青春の生きがいという言葉が流行しているが、私ども戦中派の人間に…

 啄木研究 “卒業論文のテーマ” 岩城之徳

[岩手県盛岡市盛岡城跡公園 石川啄木歌碑 拓本] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木のすべて・人と作品─ 昭和37年(1962年)8月号 第三百二十三号 至文堂 ◎卒業論文を書く人々のために 岩城之徳 「啄木研究にはどんなテーマがあるか」 卒業論文の対象として…

 啄木を歌う “弱さをいつわらず歌うには強さが要る…” 谷川俊太郎

[ナンテンハギ] ◯『手紙』谷川俊太郎 集英社発行 石川啄木 涙をこぼれるがままにしておくには 勇気が要る 弱さをいつわらず歌うには 強さが要る でたらめと嘘 裏切りと虚栄 その矛盾と混沌のさなかに ひとつの声が起ち上る さながら悲鳴のように時代を貫き …

金田一京助は3mを超す手紙に 啄木が来た喜びを書いた

[ヒマラヤスギ] 《作品に登場する啄木》 『金田一家、日本語百年のひみつ』 金田一秀穂 著 朝日新書 2014年 760円+税 晩年、いろいろな場所に呼ばれて講演をするのが、京助も楽しかったのだろう。石川啄木の臨終の報に呼ばれて駆け付けた話とか、アイヌの人…

啄木ゆかりの「『渋民』の名を残していれば、もっと…」

[ボーイング737機内 照明] 《作品に登場する啄木》 『全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路』 松本修 新潮文庫 平成20年 素晴らしき方言 次の日、日沢君のご両親に車で盛岡まで送ってもらった。岩手県は四国全体の八割にも達する広さで、しかも山あい…

藤沢周平 - 4 <「ふるさとの かの路傍のすて石よ…」啄木の歌を思い出させる村道一本> (おわり)

[イヌタデ] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉変貌する村 自動車道 村の胃ぶくろは大きくて丈夫で、たいていの変化は時間をかけさえすればゆっくりと消化して自分のものにしてしてしまう。十年ほど前から取沙汰…

藤沢周平 - 3 <啄木の短歌がなぜ人びとに好まれるのか、その理由に突きあたった>

[敷石] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉啄木展 記憶がうすれてしまったが、東京・武蔵野市吉祥寺のT百貨店で、石川啄木展がひらかれるということを、私は多分取っている東京新聞で知ったのだと思う。啄木展の…

藤沢周平 - 2 <啄木は、大人過ぎるほどの大人だった>

[ツリバナマユミ] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉岩手夢幻紀行(つづき) ×月×日 車はやがて花巻 I・C を降り、東北新幹線寄りの小高い丘、胡四王山に建つ宮澤賢治記念館に着いた。 それはすばらしい記念館…

藤沢周平 - 1 <教壇の上に袴姿の啄木が見えた>

[ガラス障子] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉岩手夢幻紀行 ×月×日 およそ三時間で盛岡に着いた。 今日の日程は、ホテルに荷物をおいて日のあるうちに啄木の故郷渋民村に行って来ることである。 車は台地から…

「花子とアン」に登場の柳原白蓮が記した「啄木のこと」

[コアカソ] 「啄木のこと」 宮崎白蓮 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 いつか何かに書いてあつた、真実立派な芸術品を創作する人は、適当な身の不遇さと、貧しさがなければいけないとーー。啄木を考える時、この人の不遇さ、貧しさは芸術の神の恩…

湯川秀樹と石川啄木 石川啄木讀本

[ヤブラン] 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 巻末アンケートより 湯川秀樹 1 あなたは啄木の文學をお好きですか? 1A 歌が特に好きです。2 あなたの好きな啄木の歌は? 2A 「命なき砂の悲しさよ……」「さいはての驛に下り立ち……」3 あなたはいつ頃…

「花子とアン」で注目の“柳原白蓮”と石川啄木

[キンミズヒキ] 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 巻末アンケートより 柳原白蓮1 あなたは啄木の文學をお好きですか? 1A 好きです。2 あなたの好きな啄木の歌は? 2A 働らけど働らけどなほわがくらし楽にならざりじつと手を見る。3 あなたはいつ頃…

「港文館」の前に石川啄木の銅像… ニッポンぶらり旅

[モクレンの棒に綿菓子] サンデー毎日 (2014年2月23日号) ニッポンぶらり旅/第173回 釧路(4) 「啄木、海の冬月」太田和彦 幣舞橋の南詰めから波止場に続く脇道の二階建て煉瓦洋館「港文館」は、明治四十一年築・旧釧路新聞社の復元だ。前に石川啄木の銅像…

とうかいのう、小島のう、磯のう、『津軽』太宰 治

[ハクモクレン] 《作品に登場する啄木》 『津軽』 太宰 治 岩波文庫 2004年 三 外ヶ浜 「歌を一つやらかさうか。僕の歌は、君、聞いた事が無いだらう。めつたにやらないんだ。でも、今夜は一つ歌ひたい。ね、君、歌つてもいいたらう。」 「仕方がない。拝聴…

石川啄木関連・大学入試問題 解答

[ユリノキ] 神戸学院大入試問題解答 問1 B 問2 B 問3 A

大澤真幸『啄木を通した9.11以降ーー「時代閉塞」とは何か』---石川啄木関連・大学入試問題 2007年

[スノウドロップ] 神戸学院大学 入試問題 2007年◎ 次の文章は、大澤真幸『思想のケミストリー』<啄木を通した9.11以降ーー「時代閉塞」とは何か>の一部である。これを読んで、後の問に答えよ。論文「時代閉塞の現状」に対しては、しばしば、大逆事件の影響…

「ぢつと」見つめる手の指は、きっと白くて繊細

[メタセコイア] 《作品に登場する啄木》 『貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係』 長山 靖生 著 光文社新書 第四章 貧乏な上に破滅型 石川啄木 ここからは、作家タイプ別に「経済問題の傾向と対策」を考えてゆきたい。 貧乏な作家や詩人は数知れ…

その晩、洪作は啄木の歌を二首おぼえた 『しろばんば』

[ヤツデ] 《作品に登場する啄木》 『しろばんば』 井上靖 著 新潮文庫、2004年 五章 (つづき)旅館には客らしい者のすがたは見えなかった。そのくらいだから浴場はまったくふたりのものだった。犬飼は風呂につかりながら大きな声で歌をうたった。 ──東海の…

「知らない !? おどろいた。啄木も知らないの。」 『しろばんば』

[カゴノキ] 《作品に登場する啄木》 『しろばんば』 井上靖 著 新潮文庫、2004年 五章 その間に、蘭子は啄木の歌を知っているかときいた。そんな人の名まえは、もちろん、洪作にははじめてのものだった。 「知らないな。」 「まあ、知らない !? おどろいた。…

〈何となく、今年はよい事あるごとし。元日の朝晴れて風無し。〉啄木。

[ハナゾノツクバネウツギ] 《作品に登場する啄木》 『NIE 新聞で自由研究 家庭で学ぶ新聞活用』 妹尾 彰著 晩成書房、2009年 ◎ コラムで学ぼう 《天声人語 2009年1月1日(木)付》 歴史の不思議の一つは、世が乱れると、まるで天に意思があるかのように英雄…

『内館牧子の艶談・縁談・怨談』啄木も故郷に憎悪の感情を持ちながら・・・

[アカツメクサ] 《作品に登場する啄木》 『内館牧子の艶談・縁談・怨談』 内館牧子 潮出版社、2008年 第14話「鉛」-故郷の空は嫌い- 力尽きた時、彼女が帰ったのは故郷だった。毛嫌いした裏日本の町だった。 以来、私とはもとより。もっと親しかった友人たち…

教科書の中の石川啄木

[フェイジョア] 高等学校 国語教科書 平成26〜29年度用 現代文A──歴史の中の青春 「青春文学名作選」 教育出版 10 短歌 一握の砂 石川啄木 東海の小島の磯の白砂に われ泣きぬれて 蟹とたはむる 頬につたふ なみだのごはず 一握の砂を示しし人を忘れず 砂山…

池澤夏樹『母なる自然のおっぱい』---石川啄木関連・大学入試問題

[花筏] 龍谷大学 入試問題 2007年 池澤夏樹『母なる自然のおっぱい』 -概略- ◎ 次の文を読んで、問いに答えなさい。 元気でありたい、長命でありたいとは誰しも願うところだが、これがなかなかむずかしい。 もともと「健康」の健は「すこやか」ということで…

教科書の中の石川啄木

[ハクセキレイ] 高等学校 国語教科書 平成25年度用所収◎ 石川啄木短歌 第一学習社 たはむれに母を背負ひて そのあまり軽(かろ)きに泣きて 三歩あゆまず 友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ みぞれ降る 石狩(いしかり)の野の汽…

桑田佳祐 “声に出して歌いたい日本文学”

[花を買ひ来て] 『桑田佳祐 LIVE TOUR 2012 I LOVE YOU -now & forever-』横浜アリーナ 2012-12-31 WOWOW 年越しLIVE“声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉” (ロック・オペラに編み上げた 近代の日本文学10作品)中原中也・高村光太郎・太宰治・与謝野晶…