作品に登場する啄木
シュウメイギク 『文学に描かれた「橋」』 磯辺勝 著 平凡社 2019年9月13日 発行 一、幣舞橋を見た人々 啄木のいた町――湯川秀樹 石川啄木 林芙美子 桑原武夫 記録としてなら、もっと古いものはいくらでもあるだろうが、文学作品の上で幣舞橋を書き残した人と…
イソギク 読む力をつけるノンフィクション選 『中高生のための文章読本』 ・筑摩書房 ・2022年10月15日発行 ・編者 澤田 英輔, 仲島 ひとみ, 森 大徳 「麦わら帽子のへこみ」 穂村弘 —— 共感と驚異 ・短歌が人を感動させるために必要な要素のうちで、大きな…
石川啄木はコピーライター 『よちよち文藝部』コミックエッセイ 著者 久世番子 発行 文藝春秋 発行 2012年11月 石川啄木の章「コピーライター啄木」 もし自分がCMプランナーだったら どんな広告にどんな詩歌を合わせますか? 転職情報誌のCMには今回の文豪——…
キルトスペルマ BOOKSTANDニュース 夏目漱石「君の名を忘れたのではない かき違えたのだ」愛すべき文豪たちの斬新な言い訳 『すごい言い訳! 二股疑惑をかけられた龍之介、税を誤魔化そうとした漱石』 中川越 著 新潮社 漱石の話になるが、彼がハガキの宛名…
透かし塀 『なつかしい時間』 著者 長田 弘 岩波新書 第一回桑原武雄学芸賞 (わたしがもっとも大きく揺さぶられた本) 1977年にでた『啄木 ローマ字日記』です。日本語で書く一人として、啄木がローマ字で書き、フランス語を専門とされた桑原さんが現代の日…
紅葉 石川啄木の歌に登場する動物たち 『うたの動物記』 小池 光 著 朝日文庫 発行 2020年10月 蛾 虫偏に我と書いて「蛾」。ならば虫になった我が蛾だ。 マチ擦れば 二尺ばかりの明るさの 中をよぎれる白き蛾のあり 『一握の砂』の一首。マチはマッチ。夜道…
コナラ 啄木の歌の中の「さみしさ」 『「さみしさ」の力 ── 孤独と自立の心理学』 著者 榎本博明 筑摩書房(ちくまプリマー新書) 2020年5月出版 「さみしさ」を感じるのは自立への第一歩 己が名をほのかに呼びて 涙せし 十四の春にかへる術なし これは石川…
旧釧路新聞社 現在は「港文館」 《作品に登場する啄木》 『ゴールデンカムイ』12 ヤングジャンプコミックス 野田サトル 著 港文館は明治41年に建造された旧釧路新聞社(現北海道新聞社)社屋を復元したものです。石川啄木はこの年の1月21日釧路に着き、そし…
[森鴎外記念館] [森鴎外と観潮楼歌会] 角川「短歌」2017・10 中立的歌会の熱 東 直子 千駄木に江戸川乱歩の小説『D坂の殺人事件』の舞台となった団子坂がある。この坂を登っていくと、文京区立森鴎外記念館にたどり着く。ここは、鴎外が30歳から60歳で亡くな…
[カモメ] 第158回直木賞 受賞作 『銀河鉄道の父』 著者 門井慶喜 講談社 7 あめゆじゅ 小学生のころは、教室で、担任の八木先生にエクトール・マロ『家なき子』を読んでもらって感動した。感動のあまり自分でも話をこしらえて寝る前にトシに聞かせたりした。…
[アザミ] 増補改訂版 ハイパー日本文学史 ゴロ文学シェーッ! 2001年 アルス工房 作家 板野博行/宮下善紀 《ゴロ合わせで覚える日本文学史》 啄木悲しき砂を一握り 啄木(石川啄木)悲しき(悲しき玩具)砂を一握り(一握の砂) わずか26歳で生涯を閉じた石…
[啄木墓碑裏面 拓本『大丈夫だ、よしよし、おれは死ぬ時は函館へ行つて死ぬ』] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木の世界─ 1974年(昭和49)5月号 第494号 至文堂 (2017-09-07の つづき) ◎私の卒業論文 岩城之徳 「石川啄木の伝記的研究」 昭和23年の春、…
[北海道函館市立待岬 啄木一族墓 「碑文」拓本] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木の世界─ 1974年(昭和49)5月号 第494号 至文堂 ◎私の卒業論文 岩城之徳 「石川啄木の伝記的研究」 最近青春の生きがいという言葉が流行しているが、私ども戦中派の人間に…
[岩手県盛岡市盛岡城跡公園 石川啄木歌碑 拓本] 『国文学 解釈と鑑賞』特集─石川啄木のすべて・人と作品─ 昭和37年(1962年)8月号 第三百二十三号 至文堂 ◎卒業論文を書く人々のために 岩城之徳 「啄木研究にはどんなテーマがあるか」 卒業論文の対象として…
[ナンテンハギ] ◯『手紙』谷川俊太郎 集英社発行 石川啄木 涙をこぼれるがままにしておくには 勇気が要る 弱さをいつわらず歌うには 強さが要る でたらめと嘘 裏切りと虚栄 その矛盾と混沌のさなかに ひとつの声が起ち上る さながら悲鳴のように時代を貫き …
[ヒマラヤスギ] 《作品に登場する啄木》 『金田一家、日本語百年のひみつ』 金田一秀穂 著 朝日新書 2014年 760円+税 晩年、いろいろな場所に呼ばれて講演をするのが、京助も楽しかったのだろう。石川啄木の臨終の報に呼ばれて駆け付けた話とか、アイヌの人…
[ボーイング737機内 照明] 《作品に登場する啄木》 『全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路』 松本修 新潮文庫 平成20年 素晴らしき方言 次の日、日沢君のご両親に車で盛岡まで送ってもらった。岩手県は四国全体の八割にも達する広さで、しかも山あい…
[イヌタデ] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉変貌する村 自動車道 村の胃ぶくろは大きくて丈夫で、たいていの変化は時間をかけさえすればゆっくりと消化して自分のものにしてしてしまう。十年ほど前から取沙汰…
[敷石] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉啄木展 記憶がうすれてしまったが、東京・武蔵野市吉祥寺のT百貨店で、石川啄木展がひらかれるということを、私は多分取っている東京新聞で知ったのだと思う。啄木展の…
[ツリバナマユミ] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉岩手夢幻紀行(つづき) ×月×日 車はやがて花巻 I・C を降り、東北新幹線寄りの小高い丘、胡四王山に建つ宮澤賢治記念館に着いた。 それはすばらしい記念館…
[ガラス障子] 《作品に登場する啄木》 『ふるさとへ廻る六部は』 藤沢周平 新潮文庫 平成20年 ◉岩手夢幻紀行 ×月×日 およそ三時間で盛岡に着いた。 今日の日程は、ホテルに荷物をおいて日のあるうちに啄木の故郷渋民村に行って来ることである。 車は台地から…
[コアカソ] 「啄木のこと」 宮崎白蓮 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 いつか何かに書いてあつた、真実立派な芸術品を創作する人は、適当な身の不遇さと、貧しさがなければいけないとーー。啄木を考える時、この人の不遇さ、貧しさは芸術の神の恩…
[ヤブラン] 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 巻末アンケートより 湯川秀樹 1 あなたは啄木の文學をお好きですか? 1A 歌が特に好きです。2 あなたの好きな啄木の歌は? 2A 「命なき砂の悲しさよ……」「さいはての驛に下り立ち……」3 あなたはいつ頃…
[キンミズヒキ] 「文藝」昭和30年3月臨時増刊 石川啄木讀本 巻末アンケートより 柳原白蓮1 あなたは啄木の文學をお好きですか? 1A 好きです。2 あなたの好きな啄木の歌は? 2A 働らけど働らけどなほわがくらし楽にならざりじつと手を見る。3 あなたはいつ頃…
[モクレンの棒に綿菓子] サンデー毎日 (2014年2月23日号) ニッポンぶらり旅/第173回 釧路(4) 「啄木、海の冬月」太田和彦 幣舞橋の南詰めから波止場に続く脇道の二階建て煉瓦洋館「港文館」は、明治四十一年築・旧釧路新聞社の復元だ。前に石川啄木の銅像…
[ハクモクレン] 《作品に登場する啄木》 『津軽』 太宰 治 岩波文庫 2004年 三 外ヶ浜 「歌を一つやらかさうか。僕の歌は、君、聞いた事が無いだらう。めつたにやらないんだ。でも、今夜は一つ歌ひたい。ね、君、歌つてもいいたらう。」 「仕方がない。拝聴…
[ユリノキ] 神戸学院大入試問題解答 問1 B 問2 B 問3 A
[スノウドロップ] 神戸学院大学 入試問題 2007年◎ 次の文章は、大澤真幸『思想のケミストリー』<啄木を通した9.11以降ーー「時代閉塞」とは何か>の一部である。これを読んで、後の問に答えよ。論文「時代閉塞の現状」に対しては、しばしば、大逆事件の影響…
[メタセコイア] 《作品に登場する啄木》 『貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係』 長山 靖生 著 光文社新書 第四章 貧乏な上に破滅型 石川啄木 ここからは、作家タイプ別に「経済問題の傾向と対策」を考えてゆきたい。 貧乏な作家や詩人は数知れ…
[ヤツデ] 《作品に登場する啄木》 『しろばんば』 井上靖 著 新潮文庫、2004年 五章 (つづき)旅館には客らしい者のすがたは見えなかった。そのくらいだから浴場はまったくふたりのものだった。犬飼は風呂につかりながら大きな声で歌をうたった。 ──東海の…