〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「啄木と龍馬展」開催 8/1~10/17

[ヤマノイモの花] 「啄木と龍馬展」8月1日から啄木記念館にて 石川啄木の父「一禎」が高知県で終焉を迎えた縁で、啄木と坂本龍馬の生き方を対比させた企画展が来月から、盛岡で開かれます。 開催を前に会場の啄木記念館には龍馬が使っていた拳銃や長文の手紙…

一握の砂:復刻版第4版発行へ

[オオガハス] 第4版発行『一握の砂』原本により忠実に紙質も--石川啄木記念館 石川啄木の歌集「一握の砂」発刊100年の今年、盛岡市の石川啄木記念館は、より原本に近づけた同書の復刻版第4版発行を準備している。 4版は原本により忠実にと、紙質を近づけ、発…

公演「ろくでなし啄木」芸術監督 野田秀樹 作・演出 三谷幸喜

[オオカナダモ] 「ろくでなし啄木 ROKUDENASHI TAKUBOKU」文学を目指すが不遇の啄木、香具師のテツ、カフェの女給のトミ。いつしか微妙な三角関係に。 キャストは、若手トップ俳優 藤原竜也・中村勘太郎、初舞台の吹石一恵。 東京公演 東京芸術劇場 2011年1…

「啄木の息」10年目

[フヨウ] 節目の年につきデザイン変更ウェブページ「本家 啄木の息」を初めて作ったのは、ちょうど2000年でした。ことしは10年目になります。この「ブログ版」のほうは4年です。訪れてくださる皆さまのお陰でここまでやってきました。 知らぬ間にどんどん重…

石川啄木 著(P.18〜19)「さばかりの事に死ぬるや」

[杉の大木] 我を愛する歌 (P.18) 「さばかりの事に死ぬるや」 「さばかりの事に生くるや」 止せ止せ問答 まれにある この平なる心には 時計の鳴るもおもしろく聴く <ルビ>止せ=よせ。平なる=たひらなる。 (P.19) ふと深き怖れを覚え ぢつとして やがて…

3人芝居「ろくでなし啄木」 脚本・三谷幸喜

[カエデの翼果] 三谷幸喜氏 生誕50年で「大感謝祭」 脚本家、映画監督の三谷幸喜氏が、50歳を迎える2011年を「三谷幸喜 大感謝祭」とし、舞台、映画、ドラマ、小説を発表することを明らかにした。 1月7日に藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵の3人芝居「ろく…

望月善次〈『あこがれ』石川啄木〉6

[キツツキ 啄木鳥] 〈音読・現代語訳『あこがれ』石川啄木〉6 望月善次 啄木鳥霊の住み処であるこの森にも巷の塵は押し寄せようとしています。啄木鳥はそれを守るべく霊妙な務めをしているのです。啄木鳥(たくぼくどり)いにしへ聖者(せいじや)が雅典(…

石川啄木 著(P.16〜17)草に臥て

[ゼニゴケ 雌株(破れ傘)] 我を愛する歌 (P.16) 草に臥て おもふことなし わが額に糞して鳥は空に遊べり わが髭の 下向く癖がいきどほろし このごろ憎き男に似たれば <ルビ>臥て=ねて。額に糞して=ぬかにふんして。髭=ひげ。 (P.17) 森の奥より銃声聞…

森鴎外記念館 2012年11月開館予定 啄木の書簡も収蔵

[ムクゲ] 庭石、大イチョウ当時のまま 鴎外記念館、概要判明 文豪・森鴎外が1922年に六十歳で没するまで三十年間住んだ自宅「観潮楼」の跡地に、建設される「森鴎外記念館」の概要が明らかになった。2012年11月の開館を予定している。 地下二階には約一万点…

「釧路時代の啄木研究」公開講座 北海道 7/29

[オカトラノオ] 北見ことぶき大学公開講座 「釧路時代の啄木研究(私のライフワーク)」 2010年7月29日(木)9:20~10:40 北見市民会館 大ホール 北海道 北見市常盤町2-1

石川啄木 著(P.14〜15)愛犬の耳斬りてみぬ

[トウモロコシの雌しべ] 我を愛する歌 (P.14) 愛犬の耳斬りてみぬ あはれこれも 物に倦みたる心にかあらむ 鏡とり 能ふかぎりのさまざまの顔をしてみぬ 泣き飽きし時 <ルビ>倦み=うみ。能ふ=あたふ。 (P.15) なみだなみだ 不思議なるかな それをもて洗…

評伝「26年2か月啄木の生涯」岩手県芸術選奨 岩手県教委は14日、2009年度の県芸術選奨、美術選奨に選ばれた8人を発表した。 芸術選奨は斎藤いさ子さん、寺崎巖、松田十刻さんの3人。 受賞者の分野、主な活動、選評:松田さん=評論、評伝「26年2か月啄木の…

野外劇:アイヌ民族から高田屋嘉兵衛、石川啄木など

[マスカット] 壮大な叙事詩開幕 函館 函館の歴史絵巻を約400人の市民が演じる「函館野外劇」が国指定特別史跡・五稜郭の特別ステージで始まった。今年で23回目。 8月7日までの毎週末に、アイヌ民族の時代から高田屋嘉兵衛、箱館戦争、歌人石川啄木など10の場…

石川啄木 著(P.12〜13)いと暗き

[ラッカセイ] 我を愛する歌 (P.12) いと暗き 穴に心を吸はれゆくごとく思ひて つかれて眠る こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂げて死なむと思ふ <ルビ>仕遂げて=しとげて。 (P.13) こみ合へる電車の隅に ちぢこまる ゆふべゆふべの我のいと…

石川啄木 著(P.10〜11)飄然と家を出でては

[チロリアンランプ] 我を愛する歌 (P.10) 飄然と家を出でては 飄然と帰りし癖よ 友はわらへど ふるさとの父の咳する度に斯く 咳の出づるや 病めばはかなし <ルビ>飄然=へうぜん。出で=いで。度に斯く=たびにかく。 (P.11) わが泣くを少女等きかば 病犬…

石川啄木 著(P.8〜9)目さまして猶起き出でぬ児の癖は

[雨のあと] 我を愛する歌 (P.8) 目さまして猶起き出でぬ児の癖は かなしき癖ぞ 母よ咎むな ひと塊の土に涎し 泣く母の肖顔つくりぬ かなしくもあるか <ルビ>猶起き出でぬ児=なほ おきいでぬ こ。ひと塊=ひとくれ。涎し=よだれし。肖顔=にがほ (P.9) 燈…

望月善次〈音読・現代語訳『あこがれ』石川啄木〉2

[ノウゼンカズラ] 〈音読・現代語訳『あこがれ』石川啄木〉2 望月善次 沈める鐘その3分の2尊い『秘密』を心として鳴っている鐘の音よ 二 朝(あした)に、夕(ゆふべ)に、はた夜(よ)の深(ふか)き息(いき)に、白昼(まひる)の嵐(あらし)に、擣(つ…

啄木ゆかりの図書蔵移築

[図書蔵跡・岩手医科大学附属循環器医療センター前の啄木歌碑] 盛岡市、移築検討へ 宮古の旧制盛岡中学図書蔵 盛岡市の谷藤裕明市長は6日の定例記者会見で、宮古市にある旧制盛岡中学の図書蔵の移築について「当時の様子を伝える重要な建物。9月をめどに立ち…

石川啄木 著(P.6〜7)砂山の裾によこたはる流木に

[つらぬきとめぬ玉] 我を愛する歌(P.6) 砂山の裾によこたはる流木に あたり見まはし 物言ひてみる いのちなき砂のかなしさよ さらさらと 握れば指のあひだより落つ <ルビ>裾=すそ (P.7) しっとりと なみだを吸へる砂の玉 なみだは重きものにしあるか…

石川啄木 著(P.4〜5)大海にむかひて一人

[ガクアジサイ] 我を愛する歌(P.4) 大海にむかひて一人 七八日 泣きなむとすと家を出でにき いたく錆びしピストル出でぬ 砂山の 砂を指もて掘りてありしに <ルビ>大海=だいかい。七八日=ななやうか。出で=いで。錆びし=さびし。出で=いで。 (P.5)…

音読・現代語訳『あこがれ』望月善次

[ゼニアオイ] 〈音読・現代語訳『あこがれ』〉望月善次 盛岡タイムス 連載開始のことば 石川啄木の文筆力の凄さについては改めて述べるまでもないことであろう。 その技巧はどこではぐくまれたか。 時期的なことを言えば、その技巧が飛躍的に発展したのは『…

「明治43年一握の砂と青春館」9/6-12/19

第47回企画展「明治43年一握の砂と青春館」 流転の生活を経て、生前に唯一発行された処女歌集「一握の砂」。同年、旧第九十銀行本店本館も竣工となる。二つを合わせての記念企画展。 2010年9月6日(月)〜12月19日(日) 会場 もりおか啄木・賢治青春館 1階…

啄木の里ふれあいマラソン大会 9/5

[ひるね] 第20回 啄木の里ふれあいマラソン大会石川啄木の故郷玉山を舞台に開催されるマラソン大会。ハーフ、10km、5km、3kmの4種目。 ゲストランナーに森脇健児さんを招待。 2010年9月5日(日)8:00〜13:00 会場 盛岡市渋民運動公園 参加対象者 5歳以上で健…