『文豪たちのラブレター』
著者:別冊宝島編集部 編
第三集 あなたを、好きになれてよかった。——切ない手紙
離れている故により深く募る思いが短歌の天才を狂わせる
石川啄木から恋人、菅原芳子へ
われかくも君を恋して、然も何故に相逢ふてこの心を語り能はざるか、かくも恋して、何故に親しく君の手、あたゝかき手をとり、その黒髪の香を吸ひ、その燃ゆる唇に口づけする能はざるか! 更に、我かくも身も心も火の如く燃えつつ、何故にお身の柔かき玉の肌を抱き、その波うつ胸に頭を埋めて覚むる期もなからむ夢に酔うこと能はざるか!
『文豪たちのラブレター』
著者:別冊宝島編集部 編
出版 宝島社 2018年9月発売 1,518円(税込)
・明治38年に節子と結婚。
・明治41年に上京し新詩社で文芸活動を続ける。全国から送られてくる短歌の添削指導を行う。大分在住の菅原芳子と添削を通して手紙のやり取りをする。
・これには大きな思い違いがあった。