『佐佐木信綱と短歌の百年』三枝 昻之
第一部「明治」の第五章「動き出す信綱」で啄木のことに触れている。
(二)「観潮楼歌会とあけぼの」
・鴎外が「短詩会」と呼んだこの会を石川啄木は「観潮楼歌会」と日記に記し、その呼称が今に受け継がれている。
・啄木が初参加したのは明治41年5月2日。この日の啄木日記で、森鴎外、伊藤左千夫、佐佐木信綱などの人物観察をしている。その表現がおもしろい。
・散会後、千駄木の通を帰る様子を信綱が回想して詠う。
夜ふけたる千駄木の通(とおり)声高(こわだか)に左千夫寛かたり啄木黙々と
『佐佐木信綱と短歌の百年』
著者 三枝 昻之
角川書店 2023年9月発行
価格 3,000円+税