〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

六歳の日の恋…… 石川啄木

ポピー 折々のことば:2033 鷲田清一 大形(おほがた)の被布(ひふ)の模様の赤き花 今も目に見ゆ 六歳(むつ)の日の恋 (石川啄木) ◇ 被布とは、防寒のため着物の上にまとう襟元が四角の衣。 恋のターゲットは「あの人」、つまりひとりの人格と思わ…

「一握の砂」と 探査機「はやぶさ2」

star 春秋 たかが砂、されど砂 人の世のはかなさや自身の満たされぬ心を「砂」に例えたのは石川啄木。明治晩期に異彩を放ち、26歳の若さで逝った彼の第1歌集「一握の砂」は現代でも版を重ねている。 小説や詩を志しながら期待した評価は得られなかった。多額…

Zoomミーティングで開催「国際啄木学会2020年度セミナー」 1/24

leaves 国際啄木学会2020年度セミナー 〈開催要綱〉 期日:2021年1月24日(日) 会場:Zoomミーティング 日程: 10:30-12:00 理事会(昼休み)13:00-13:05 開会挨拶 池田功(国際啄木学会会長)13:10-14:10 研究発表(20分発表、10分質疑応答) クマル・パン…

♪啄木・胡堂の音楽 田中美沙季リサイタル 12/22~受付開始

クリスマス 田中美沙季ソプラノリサイタル【12/22~申込受付開始】 盛岡市生まれ、雫石町育ちのソプラノ歌手田中美沙季さんのリサイタルを開催します。田中さんは岩手・関東で活躍するかたわら、雫石町の観光大使として、岩手の魅力を全国に発信しています。…

啄木にとって上野駅はふるさとにつながっている

啄木歌碑 上野駅前通り商店街 バックミラーのいとしい大人たち ふるさとの匂い、タクシーに乗って 上野駅の年末年始 鉛筆画家 安住孝史氏 お客様は降りるとき、荷物の中から取り出したリンゴをひとつ、僕に手渡してくれました。はるばる青森からお客様と一緒…

古里のなまりは上野駅に行かなくとも

ハゼノキ 憂楽帳 なまりと安心 <ふるさとの 訛(なまり)なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく> 詠んだ石川啄木はさぞ驚くだろう。インターネットの「radiko」(ラジコ)を使えば、古里のなまりはわざわざ上野駅に行かなくとも聴けるのだ…

石川啄木 著(P.98~99)茨島の松の並木の街道を

カエデ 『一握の砂』東雲堂版 煙 一 (P.98) 茨島の松の並木の街道を われと行きし少女 才をたのみき 眼を病みて黒き眼鏡をかけし頃 その頃よ 一人泣くを覚えし <ルビ>茨島=ばらじま。少女=をとめ。 (P.99) わがこころ けふもひそかに泣かむとす 友みな…

新渡戸稲造、原敬、金田一京助、石川啄木、そして米内光政を小中学校で

紅葉の神社 「避戦のリアリスト・米内光政」(上)広い視野で国を守る 米内光政(よない・みつまさ) 首相や海軍相を務めた盛岡市出身の米内光政(1880~1948年)は75年前、アジアと太平洋で膨大な命を奪った戦争の終結に尽力した。今年は生誕140年、首相就…

「ふるさとの訛なつかし・・」お国言葉を聞きたいのに

ハギと紅葉 南風録 <ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聴きにゆく>。東京で暮らしていると、石川啄木のように郷愁に駆られてお国言葉を聞きたくなることがある。 サッカーJ3鹿児島ユナイテッドの試合観戦もそうだ。首都圏であ…

マスクをして足早に歩く人たち 「ふるさとの訛なつかし……」啄木

カエデ 苦しいときは、笑っちゃおう――編集長より、最新号発売のご挨拶 こんにちは、北川です。つい先日、混雑する上野駅の構内を歩いていたら、ふっと、10代の頃に習った歌が胸に浮かびました。 ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく 啄…

全国高校生短歌大会 青森県立八戸高 2連覇

カエデ 青森・八戸高が短歌甲子園2連覇 郵送・メールで作品募集、審査 高校生が短歌の腕前を競う全国高校生短歌大会(通称・短歌甲子園)を主催する実行委員会は4日、団体戦で青森県立八戸高が2回目の優勝を連覇で達成したと発表した。 例年、全国大会は…

「啄木資料展 啄木の思想をたどる」岩手県立図書館 〜1/17

オオバン (脚のところにあるのは紅葉) 石川啄木が友人の援助で発行し、わずか1号で廃刊の文芸誌も…代表作や書簡展示 盛岡市出身の歌人・石川啄木(1886〜1912年)の足跡をたどる企画展「啄木資料展」が、同市の岩手県立図書館4階展示コーナーで開かれてい…

5周年を迎えた「さっぽろ啄木を愛する会」記念誌発行

表紙 さっぽろ啄木を愛する会 5周年記念誌 本会は2013年9月、北海道文学館元理事長・北大名誉教授の神谷忠孝会長のもとで、石川啄木の文学作品とその人生を語り合い、研究する目的で設立された団体です。 記念誌を手に取り、我々の活動の一端に触れていただ…

「働けど働けど、…」と嘆いたのは石川啄木

水鳥 編集長の甘辛コラム・波光 2020年12月号 働き方改革だってサ 「休みなさい。働きすぎは罪です」。当局の「働き方改革」に伴うお達しが、執拗だ。これら一連の〝指令〞で、労働環境に変化が出てきたのは事実だが、なじめない事業所もまだまだ多い。 「働…