〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

赤の広場で「みすぼらしき」乱れ

元新聞記者で校正担当も務めた経験を持つ石川啄木がこう詠んだことがある。 みすぼらしき郷里(くに)の新聞ひろげつつ、誤植ひろへり。今朝のかなしみ。 故郷岩手の新聞を読み、語句の間違いを見つけたやりきれなさを歌ったものだ。故郷の新聞社の経営状況…

パネルディスカッション「詩歌が思想と出合うとき」12/1

2012年12月1日 午後2時、文化学院13階(東京・お茶の水)。 没後70年の与謝野晶子と北原白秋、没後100年の石川啄木の作品に、思想が与えた影響を探る。参加者は歌人の渡英子、松平盟子、内藤明さんら。会費2000円。 申し込みは、はがきに住所・氏名・電話…

啄木の交友録(42)「街もりおか」

[「啄木の交友録」コピーと11月号表紙] 月刊誌「街もりおか」 啄木の交友録【盛岡篇】執筆 森 義真 氏 42. 田口 忠吉 2012年11月号(No.539) 田口忠吉は、明治17年に盛岡市本町に生まれた。盛岡中時代に一級上の啄木と知り合った。啄木が主宰していた短歌グ…

「啄木 うたの風景 第29・30回」岩手日報

第 29 回 第三部 苦闘の果て(1) 太栄館(東京都文京区) 最初の新聞小説執筆○ 第三部は、病と闘いながら多くの作品を残し、短い生涯を閉じた東京時代の啄木の姿を文学碑とともにたどる。 1908(明治41)年5月、22歳の啄木は3度目の上京を果たし、本郷の赤心…

「啄木の魅力を語る−26年の生涯を概観しながら」秋田

[サクラ] 歌人・石川啄木の生涯を学ぶ勉強会住民有志でつくる学習グループ「尋常浅間学校かづの分校」が、一般公開授業として行う。岩手県雫石町出身で新潟県在住の啄木研究家山下多恵子さんが「啄木の魅力を語る−26年の生涯を概観しながら」と題して講演す…

「啄木 うたの風景 第27・28回」岩手日報

[ストロベリーツリー 実] 第 27 回 第二部 漂泊の旅路(11) 萩浜(宮城県石巻市) 上京途中 短い春体感○ 「飄泊の一年間、モ一度東京へ行つて、自分の文学的運命を極度まで試験せねばならぬといふのが其最後の結論であつた」 古里を離れ、北海道に渡って1年…

「石川啄木 WEEK」ポスター 12/14~12/20

会期 2012年12月14日(金)〜12月20日(木) 会場 八重洲ブックセンター 本店8階ギャラリー JR東京駅八重洲南口 徒歩3分 東京メトロ銀座線京橋駅7番出口(明治屋出口) 徒歩4分

小林茂雄を通して、深く新しい啄木に会いにいこう!

[ジャケット] 『啄木の親友 小林茂雄』を読む -「啄木の息」管理者 「はじめに」より 茂雄の人生にとっての啄木の存在とは、そして啄木との交友を青春時代の思い出として抱き続けた茂雄の人生とは、筆者は、その問いを胸に抱きながらペンをすすめた。 一人の…

啄木と静内のかかわり 講演会開く

「石川啄木と静内」 新ひだか文芸刊行委員会は13日、新ひだか町公民館で「石川啄木と静内」の講演会を開いた。 釧路石川啄木会の北畠立朴会長(国際啄木学会理事)と新ひだか文芸刊行委員会の成田達夫さんが、啄木と静内にまつわる人々とのつながりについて…

「石川啄木 WEEK」 八重洲ブックセンター 12/14~12/20

[ストロベリーツリー 花] 東日本大震災復興支援・啄木没後100年 石川啄木WEEK 〜絵画・彫刻・本・講演でふれあう石川啄木〜啄木の歌はいま、東日本大震災で被災された方や多くの若者に読まれ、その心を元気づけています。「石川啄木WEEK」は、啄木をテーマと…

新収蔵資料で伝える啄木夫婦 盛岡・記念館で企画展

石川啄木記念館の啄木没後100年記念企画展「啄木と節子のモダニズム〜見よ、今日も、かの蒼空に飛行機の高く飛べるを。〜」は盛岡市玉山区の同館で開かれている。明治の新しい教育を受けて独自の哲学と文学論を持ち、幸福で新しい時代の到来を願い続けた夫婦…

小林茂雄:盛岡の医師、生涯たどる初の評伝 友人・啄木の作品背景掘り下げ /岩手

近眼(ちかめ)にて/おどけし歌をよみ出でし/茂雄の恋もかなしかりしか(「一握の砂」所収) 明治期の歌人、石川啄木の友人で歌にも詠まれた医師、小林茂雄(1886〜1952)の初の評伝が出版された。旧制盛岡中学(現・盛岡一高)時代から啄木と親交が深かっ…

我孫子の楚人冠と啄木と <その 3(終)> (講演会 1/6)

啄木文学散歩・もくじ 千葉県我孫子市に啄木を訪ねて <その 3 (終)> 「澤の家」 大正11年に新築したもので、現在記念館にある建物の中では一番年代が古い。門から入ると、左手に母屋(記念館)、右手の坂を下って「澤の家」という配置になる。 展示 ◎ 啄…

編集日記

「ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく」は石川啄木の「一握の砂」にある一首。停車場は駅、操車場、信号場などの総称だそうだが、蒸気機関車と重なる印象がある。 ともかく、啄木が詠んだ都会の停車場とは違って、田舎のは…

作家と肺病

樋口一葉、二葉亭四迷、国木田独歩、正岡子規、石川啄木、森鴎外。いずれも名だたる明治以降の文豪である。加えて、肺病(肺結核)を得て生涯を閉じた点が共通する。 結核は明治の産業革命とともに国内で流行が始まった。昭和10〜25年には国民の死亡原因の第…

我孫子の楚人冠と啄木と <その 2 >

啄木文学散歩・もくじ 千葉県我孫子市に啄木を訪ねて <その 2 > 「サロン」 サロンは明るく広い。楚人冠が「ジャーナリズム文庫」「新聞紙文庫」と名付けた蔵書などが収められている。 写真の反対側には楚人冠自慢の大きなマントルピースがある。 「日の差…

我孫子の楚人冠と啄木と <その 1 >

啄木文学散歩・もくじ 千葉県我孫子市に啄木を訪ねて <その 1 > 「我孫子市ゆかりの文化人紹介板 JR 我孫子駅前」 杉村 楚人冠(すぎむら そじんかん) 1872年(明治5) - 1945年(昭和20)。 新聞記者、随筆家、俳人。本名 杉村 廣太郎(すぎむら こうた…

気の変わる人に仕えて/つくづくと… 啄木

編集手帳 読売新聞 そうだよね…と、多くの人がうなずくだろう石川啄木の歌がある。<気の変わる人に仕えて/つくづくと/我が世がいやになりにけるかな> 程度の差はあれ、気の変わる上司はどこにでもいるが、この役所にはかなうまい。「不認可」−「新基準を…

大逆事件:100年で記録映画 処刑された女性記者に光 上映会呼びかけ

明治天皇の暗殺を計画したとして、幸徳秋水ら社会主義者、無政府主義者12人の死刑が執行された大逆(たいぎゃく)事件を描いた記録映画が完成した。「100年の谺(こだま) 大逆事件は生きている」で、女性で唯一処刑された管野(かんの)須賀子を中心に据え…

啄木のふるさと「西に岩手山の雄姿、東に姫神山の優美な姿…」

[ヤブミョウガ] 啄木が見た渋民の原風景 岩手が生んだ漂泊の歌人・石川啄木が没して今年で100年。近代短歌に新たな世界を切り開いた啄木のふるさと渋民村(現盛岡市玉山区)を今秋、訪れる機会があった。 『ふるさとの山に向かひて/言ふことなし/ふるさと…

資料展「石川啄木と静内」11/9~11/25

石川啄木没後100年を記念した資料展。 会場 ワークショップ陽だまり(北海道日高管内新ひだか町静内吉野町2) 2012年11月9日〜11月25日 午前10時〜午後6時 入場 無料 主催者 新ひだか文芸刊行委員会

-函館時代の啄木と静内の関わり-講演会 11/13

[紅葉] 講演会「石川啄木と静内」石川啄木没後100年を記念し、釧路啄木会会長の北畠立朴さんと新ひだか文芸刊行委員会の成田達夫さんが、函館時代の啄木と静内の関わりについて話をする。 2012年11月13日 午後6時より 新ひだか町公民館 (北海道 日高管内新…

文学の夕べ「雅号“啄木”の定着…」11/20、「啄木と江差追分」12/18 函館市文学館

函館市文学館<文学の夕べ>第4回「雅号“啄木”の定着をめぐって」 日時 2012年11月20日(火) 18:30〜 講師 竹原三哉(函館市文学館説明員) 第5回「啄木と江差追分」 日時 2012年12月18日(火) 18:30〜 講師 北村克夫氏(八雲啄木会会員) ・函館市文…

「短歌募集」啄木父子歌碑3周年記念 /高知

[マユミ] 短歌をつくってみませんか 締切は11月30日◎ JR 高知駅南側に立つ石川啄木と父一禎の歌碑建立 3周年記念 ☆ 短歌作品募集中 テーマ 「家族」「龍馬」「路面電車」「自由題」。 各テーマ1首、未発表作品に限る。 部門 「短歌のみ」、「短歌と写真のコ…

「啄木の親友 小林茂雄」を刊行

[カキ] 「啄木の親友」一代記を出版 小林茂雄に着目 近代文学研究家で国際啄木学会理事・事務局長の森義真さん(盛岡市)は「啄木の親友 小林茂雄」を刊行した。 盛岡中学で石川啄木の1学年下で、文学を通して交友のあった小林茂雄は仙台に進学し医師になっ…

石川啄木の親だったら……

「天地人」 かつては先生から通知表を受け取ると、期待と不安を胸にそっと開けて見たものだ。 ところが、いま横浜市の小中学校では事前に通知表のコピーを渡すという。成績や出席日数などを家庭で確認してもらうためとか。 小中高で実際より低い評定を書き込…

「詩歌が思想と出合うとき〜晶子・啄木・白秋の20世紀」 12/1

[セイタカアワダチソウ] 第6回<徹底パネルディスカッション> 「詩歌が思想と出合うとき〜晶子・啄木・白秋の20世紀」 今年は与謝野晶子、北原白秋の没後70年、石川啄木の没後100年に当たります。それを記念して、この3人の優れた文学者が、彼らの生きた…