2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧
古水一雄 石川啄木氏ヲ見タ 前回に引き続き春又春と啄木について述べることにする。 6月14日には春又春は啄木が店の前を通り過ぎるのを目撃している。 石川啄木氏ヲ見タ、表ヲ通ルノヲ見タ、 紋付ノ色ノアセタ羊甘(ママ)色ノヲ着 テ通ツタ、髪ハ分ケテアツ…
[ヘクソカズラ] 〈音読・現代語訳「あこがれ」石川啄木〉23 望月善次 山彦 山彦、それは、私の歌の余韻かと思っていたのですが、この5月の森の中で聞くと、私の歌の方が、山彦の余韻かとも思われるのです。 花草(はなぐさ)啣(ふく)みて五月(さつき)の…
[ガマズミ] 『ろくでなし啄木』ルクスタで三谷幸喜さん語る エロチックさも引き出した、誰もが驚く舞台に この作品の始まりは、大河ドラマ「新選組!」の飲み会で、藤原竜也さんに「一緒に舞台をやりましょう」とお願いされたのがキッカケ。 題材に石川啄木…
[エゴノキ] ゲーテとニーチェ編(22)【次代への名言】 「一大勝利とは、一大危難なのである。勝利に耐える方が敗北に耐えるよりも難しいのが、人間というものである」(ニーチェ『反時代的考察』) このニーチェの「反時代性」に鋭敏に反応した明治の日本人…
[緑オクラ・赤オクラ] 我を愛する歌 (P.32) 死ぬことを 持薬をのむがごとくにも我はおもへり 心いためば 路傍に犬ながながと呿呻しぬ われも真似しぬ うらやましさに <ルビ>路傍=みちばた。呿呻=あくび。真似=まね。 (P.33) 真剣になりて竹もて犬を撃…
[ノブドウ] 神社を点々、「パワースポットを歩く旅」 盛岡観光コンベンション協会は10月3日、徒歩で町歩きを楽しむウオーキングツアー「盛岡のパワースポット再発見! 天神さんからお八幡さんまで歩いてみませんか?」を開催する。 午前10時に盛岡天満宮を出…
[ヨウシュヤマゴボウ] 10月の映画会・お話し会 2010年10月10日〜11日 13:30〜(開場13:00) 岩手県立図書館 4階ミニシアター 『〜負けん気 強がり〜 石川啄木』(カラー 40分) 石川啄木の後半生は、貧乏、借金、質屋通いの連続と病気との闘いでした。しかし…
[ヒヨドリバナ] 講演会:賢治と喜善、濃密な関係 近代文学研究家・森義真さんが紹介/岩手県釜石市 宮沢賢治と、柳田国男の「遠野物語」の民話を採集した佐々木喜善の交流を紹介する講演会が18日、釜石市立図書館であった。講師の近代文学研究家、森義真さん…
[時計塔のある中央広場 立命館大学衣笠キャンパス] 「2010 国際啄木学会 京都大会」レポート大会テーマ「歌集『一握の砂』刊行100年への視座 2010年9月4日・5日 会場 立命館大学衣笠キャンパス 徹底討論『一握の砂』を読む 1.「我を愛する歌」を読む 木股知…
[コスモス] 我を愛する歌 (P.30) 大いなる彼の身体が 憎かりき その前にゆきて物を言ふ時 実務には役に立たざるうた人と 我を見る人に 金借りにけり <ルビ>身体=からだ。うた人=うたびと。 (P.31) 遠くより笛の音きこゆ うなだれてある故やらむ なみだ…
[カイジ] 〈音読・現代語訳「あこがれ」石川啄木〉19 望月善次 錦木塚(のろい矢の巻)「錦木塚」全4回のうち第2「のろひ矢の巻(長の子の歌)」。政子に恋焦がれ、千日通うも果たされず、自ら命を断った「隣の村長の子」からのものである。 ああ願(ねが)…
[ツリガネニンジン] 第29回啄木資料展 2010年10月8日(金)〜11月29日(月) 会場 岩手県立図書館内 4階展示コーナー 岩手県盛岡市盛岡駅西通1-7-11910年に『一握の砂』が刊行されてから100周年。当館所蔵の啄木コレクションとともに平成20年8月-平成22年7月ま…
[トリカブト] 〈音読・現代語訳「あこがれ」石川啄木〉17 望月善次 錦木塚(にしきぎづか)恋こがれた女(政子)のもとへと千日も通ったが果たされなかった男(隣の村長の子)についての鹿野地方における伝説に取材した作品。〔昔(むかし)みちのくの鹿角(…
[オオバコ] 我を愛する歌 (P.28) この日頃 ひそかに胸にやどりたる悔あり われを笑はしめざり へつらひを聞けば 腹立つわがこころ あまりに我を知るがかなしき <ルビ>この日頃=このひごろ。悔=くい。腹立つ=はらだつ。 (P.29) 知らぬ家たたき起して 遁…
石川啄木が教壇に立った旧渋民尋常高等小学校で,啄木の文学について学ぶ啄木学級を開催。 作家の松田十刻さんの講演や、松田さんと石川記念館学芸員の山本玲子さんとの対談など。 会場 石川啄木記念館 2010年10月16日(土) 10:30 〜 15:30 費用 2500円(昼食…
[ヤマボウシ] 石川啄木:短歌を「働き人の暮らしの歌」に変えた 石川啄木の父一禎が高知で晩年を過ごした縁で、JR高知駅前に父子の歌碑が建立されて1年になるのを記念して、三枝昂之さんが「現代に生きる啄木」と題して講演した。 三枝さんは「体温に最も近…
[ススキ] 講演会 啄木父子の歌碑建立1年記念 高知 石川啄木の父一禎が高知で晩年を過ごした縁で、JR高知駅前に父子の歌碑が建立されて1年を記念して、「啄木と一禎の会」などは9月4日、三枝昂之さんを招いて、高知市内で講演会「現代に生きる啄木」を開く。 …
[ゲンノショウコ] 我を愛する歌 (P.26) 手が白く 且つ大なりき 非凡なる人といはるる男に会ひしに こころよく 人を讃めてみたくなりにけり 利己の心に倦めるさびしさ <ルビ>且つ=かつ。大なりき=だいなりき。讃めて=ほめて。倦める=うめる。 (P.27) 雨…
[表紙] 『啄木と郁雨 友の恋歌矢ぐるまの花』を読む -「啄木の息」管理者 山下多恵子 著 未知谷 出版 2010年9月発行 2,625円(本体2,500円+税) 「と」は「戸」。新しい世界への入り口。そこをあければ、まだ見ぬ世界が開ける。石川啄木と確かに「出会って…
[『石川啄木・歌集「一握の砂」発刊百年記念』切手] 石川啄木の新しい偉業 韓国併合批判の歌 5首も 近藤典彦(前国際啄木学会会長) ちょうど100年前の1910年8月29日、官報号外の形で韓国併合詔書が公布された。石川啄木は東京朝日新聞に勤めていたので、29…
[アスパラインゲン] 我を愛する歌 (P.24) かなしきは 飽くなき利己の一念を 持てあましたる男にありけり 手も足も 室いつぱいに投げ出して やがて静かに起きかへるかな <ルビ>室=へや。 (P.25) 百年の長き眠りの覚めしごと 呿呻してまし 思ふことなし…