- 明治天皇の暗殺を計画したとして、幸徳秋水ら社会主義者、無政府主義者12人の死刑が執行された大逆(たいぎゃく)事件を描いた記録映画が完成した。「100年の谺(こだま) 大逆事件は生きている」で、女性で唯一処刑された管野(かんの)須賀子を中心に据えた。
- 新聞記者として公娼廃止や女性の地位向上を訴えた管野の視点から、思想弾圧を強め軍事国家への道を突き進んだ当時の世相などを描いている。
- 残された資料を掘り起こし、徳富蘆花や石川啄木ら事件に批判的だった文学者らの心情も紹介する。
- 製作者は全国各地での上映会開催を呼びかけている。【伊藤正志】
(2012-11-10 毎日新聞>東京夕刊)