〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2012-11-14から1日間の記事一覧

編集日記

「ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく」は石川啄木の「一握の砂」にある一首。停車場は駅、操車場、信号場などの総称だそうだが、蒸気機関車と重なる印象がある。 ともかく、啄木が詠んだ都会の停車場とは違って、田舎のは…

作家と肺病

樋口一葉、二葉亭四迷、国木田独歩、正岡子規、石川啄木、森鴎外。いずれも名だたる明治以降の文豪である。加えて、肺病(肺結核)を得て生涯を閉じた点が共通する。 結核は明治の産業革命とともに国内で流行が始まった。昭和10〜25年には国民の死亡原因の第…

我孫子の楚人冠と啄木と <その 2 >

啄木文学散歩・もくじ 千葉県我孫子市に啄木を訪ねて <その 2 > 「サロン」 サロンは明るく広い。楚人冠が「ジャーナリズム文庫」「新聞紙文庫」と名付けた蔵書などが収められている。 写真の反対側には楚人冠自慢の大きなマントルピースがある。 「日の差…