〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

編集日記

  • 「ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく」は石川啄木の「一握の砂」にある一首。停車場は駅、操車場、信号場などの総称だそうだが、蒸気機関車と重なる印象がある。
  • ともかく、啄木が詠んだ都会の停車場とは違って、田舎のはむしろ寂しさが漂うので流行歌の歌詞にも最適。
  • 落ち葉がどんなに情緒をかき立てても、山間部の線路を管理する側からすると迷惑な光景に違いない。水分を含んだ落ち葉で列車の車輪が空転、運転に支障が出ることがあるからだ。

(2012-11-14 福島民友新聞