「2010 国際啄木学会 京都大会」レポート
大会テーマ「歌集『一握の砂』刊行100年への視座
徹底討論『一握の砂』を読む
1.「我を愛する歌」を読む 木股知史 氏
電車は見ず知らずの人が乗り合わせる公共の場所である。
こみ合へる電車の隅に
ちぢこまる
ゆふべゆふべの我のいとしさ
客観的な編集によってちぢこまった自分の像が出てくる歌。
しつとりと
水を吸ひたる海綿の
重さに似たる心地おぼゆる
水を吸った海綿のふくれている微妙なバランス、ある心の瞬間を表現している。瞬間の気分・心情をとらえた歌は、<我>の内側を表現する。
つづきはこちら→レポート「国際啄木学会」立命館大学