〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

講演会:賢治と喜善 森義真さんが紹介

[ヒヨドリバナ]


講演会:賢治と喜善、濃密な関係

  近代文学研究家・森義真さんが紹介/岩手県釜石市

  • 宮沢賢治と、柳田国男の「遠野物語」の民話を採集した佐々木喜善の交流を紹介する講演会が18日、釜石市立図書館であった。講師の近代文学研究家、森義真さんは文学やエスペラント語、宗教などの共通性を指摘し、2人の濃密な関係をよみがえらせた。
  • 交流が本格化したきっかけは、喜善の「奥州ザシキワラシの話」に対して賢治も「ざしき童子のはなし」を雑誌に発表したことを挙げた。
  • 喜善は石川啄木ともロシア文学を語るなど、啄木と賢治双方と交友のあった数少ない人物だと話した。
  • 森さんは国際啄木学会評議員で、啄木研究家としても知られる。講演会は釜石の賢治ファンでつくる「釜石ぎんどろの会」が、「遠野物語」発刊100年を記念して開いた。【鬼山親芳】

(2010-09-20 毎日新聞>地域ニュース>岩手)