〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「ふるさとの訛」啄木


[雅]


<コラム> 水や空
方言

  • 〈ふるさとの訛(なまり)なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく〉。東北生まれの石川啄木は明治43(1910)年に出した歌集「一握の砂」で、そう詠んだ。
  • よく知られた一首だが、「ふるさとの訛」、言い換えれば方言が全国各地ですたれ、消えつつあることは早くから指摘されている。長崎でも、中学生や高校生など若い人たちが長崎の方言ではなく、いわゆる東京言葉でしゃべっているのをしょっちゅう耳にする。

(2013-03-04 長崎新聞