〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

沖縄の啄木歌碑 那覇市 < その3(終わり)>

啄木文学散歩・もくじ


啄木碑を建てることに尽力した山城正忠の歌碑


波上宮(なみのうえぐう 那覇市若狭1-25-11)の一の鳥居と二の鳥居。
波上宮那覇港が見える高台にあり、沖縄総鎮守として親しまれている。真教寺からは600〜700mほどの距離。
大きな一の鳥居を過ぎると、左側に樹が繁り灯籠が並んでいる。その間に山城正忠の歌碑と釈迢空の歌碑とがある。





波上宮参道にある山城正忠の歌碑


   朱の瓦屋根の絲遊春の日に
   ものみなよろしわが住める那覇   正忠
                    (絲遊=かげろう)


境内にならぶ案内板も他の碑などもみな参道に向いている。正忠の碑のみ、ほぼ真横を向いている。写真を撮るとき足場がないので苦労した。これは「真教寺の啄木碑と向かい合っているから…」という文をネット上で読んだ。地図で確認してみると、啄木碑も正忠碑の方を向いていると思われる。
正忠の碑は1961年建立、啄木碑は1977年建立。正忠碑が、まだ建っていない啄木碑に向かうことはできない。
何故横向きになったのかとても不思議だった。





《碑陰》
     山城正忠
      1884
      1949
    1961年3月建之

 

山城正忠(やましろ-せいちゅう)
     ・啄木碑を建てることに尽力
     ・歌人・小説家・歯科医師・書家




山城正忠の碑の近くにある釈迢空折口信夫)歌碑。

      
    なはの江に
      はらめきすぐるゆふだちは
        さびしき船をまねくぬらしぬ

                     釈迢空





沖縄にはブタのお雛様が飾られていた。
きょうは、ひな祭り!


(沖縄の啄木歌碑(終わり))