〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

太平洋を臨む “石川啄木歌碑” 茨城県日立市

啄木文学散歩・もくじ


<古房地公園の石川啄木歌碑>


古房地公園(こぼうち こうえん)

  • 1971(昭和46)年開園
  • 所在地 茨城県日立市大甕(おおみか)町4丁目


大甕駅は上野駅から常磐線特急で約1時間半。
石川啄木歌碑のある古房地公園は、駅前から海岸方向に1キロメートルほど行ったところにある。






青々とした太平洋に向かい堂々と建つ日立灯台

写真に写っている灯台のすぐ右脇にある松の大木の下に、啄木歌碑が建っている。






公園はたくさんの人で賑わう。


「日立灯台

  • 1967年(昭和42)設置
  • 光り方 群閃白光 毎25秒に3閃光
  • 光の強さ 21万カンデラ
  • 光の届く距離 23km
  • 高さ 地上から25m

海上保安庁の看板より)






大木に守られて静かに建つ石川啄木歌碑。






公園内もこの碑の周囲も手入れがよくされている。







『啄木文学碑紀行』浅沼秀政 著 より

大甕駅前に1982(昭和57)年、日立港ロータリークラブが創立5周年記念事業として建てた。
啄木はこの地と直接のかかわりはない。だが、工場勤務の乗降客でにぎわう大甕の駅前に「思いわずらうこともなく一所懸命に仕事に打ち込んだ日の充実感を忘れまい」と詠んだ啄木の歌碑が建ち、多くの働く人たちの共感を得ていることは、意義深いと思う。




1997(平成9)年に大甕駅前から、この古房地公園に移された



   何事も
    思ふことなく
     いそがしく
   暮らせし一日を
    忘れじと思ふ

           石川啄木






日立灯台南側の景観。

久慈浜海水浴場と日立港


歌碑のある古房地公園は小高い場所にある。
東日本大震災では、ここ古房地鼻から久慈浜海水浴場、日立港、そして反対方角の田楽鼻方向にかけて被災している。





灯台北方向の景観。
古房地鼻から田楽鼻方向。


2011年3月11日から今日で4年。
まだ爪痕の残る海岸線。


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