啄木文学散歩・もくじ 北海道から沖縄まで 啄木ゆかりの場所を訪ねて
薄いクリーム色の紙に書かれた啄木の手紙

啄木の直筆の手紙は、展示室真ん中くらいの場所、幅1メートル以上ある細長い展示ケースに入っています。
展示品リストには【「加藤雪膓宛て石川啄木書簡」 加藤ふみ氏寄贈】とありました。
原稿用紙のようにマス目が入った薄いクリーム色の紙に、啄木らしい少し丸い文字で手紙が綴られています。
加藤雪膓からの箇条書きの質問に答えるという形で、番号を振って啄木の答えや考えが書いてあり、啄木の几帳面な一面が垣間見えるように思いました。
項目ごとの手紙の概要
(1)夕暮、牧水、白秋氏の作によしと思う歌あり。只今は土岐哀果氏の作風に注目。
(2)現在は特に深き因縁ある雑誌は無い。自分の雑誌を小さくてもよいから一つ欲しいもの。
「一握の砂」は二、三日中に出来る筈。20歳の時出した新体詩集「あこがれ」は目下絶版。
(3)「曠野」のことは一向存ぜず。原稿はやったが不確な雑誌と思っている。たとえ出るにしても長つづきは致すまい。
(4)古代の歌集で現在愛読しているものは一冊も無い。
(5)歌人の読むべき雑誌とは歌本位の雑誌の事。それならば「創作」「スバル」の二つ。

(つづく)