〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2019年暮れの啄木歌碑 上野駅構内と上野駅前商店街 <1>


◎啄木文学散歩・もくじ https://takuboku-no-iki.hatenablog.com/entries/2017/01/02

2019年暮れ

 上野駅構内と上野駅前商店街の啄木歌碑<1>

 

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2019年 暮れの上野駅

クイズ

ふるさとの訛なつかし
〈①  〉の人ごみの中に
そを聴きにゆく
          啄木

 

 故郷を追われた啄木は、上京後にふるさとの方言が飛び交う当時の東北本線の発着駅②〈東京駅・上野駅・新橋駅〉の周辺を彷徨う。

その心情は③〈坂本九舟木一夫・伊沢八郎}が熱唱した歌謡曲の冒頭部「どこかに故郷の香をのせて入る列車のなつかしさ~」の情感に類似しているように思われる。

啄木のふるさとと言えばもちろん④〈函館・渋民・青森〉を指すが、特に「ふるさとの山に向ひて/⑤〈言ふ・望む・聞く〉ことなし/ふるさとの山はありがたきかな」は望郷の定番歌として全国に多数の歌碑が設置されている。

 

 

(答えと解説は下記)

 

 

  

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JR上野駅中央改札口

啄木歌碑は、この写真の奥方向へ進んだところにある。


答えと解説

① 〈停車場〉
② 〈上野駅
③ 〈伊沢八郎〉 この歌詞にも上野駅が、田舎から上京してきた人々の心の拠り所になっていることが偲ばれる。上野駅13番線の発車時には「ああ上野駅」のメロディが奏でられていた。
④ 〈渋民〉
⑤ 『一握の砂』の「煙 二」の章の冒頭歌が「ふるさとの訛なつかし~」であり、章末歌が次の歌である。
ふるさとの山に向ひて/〈⑤言ふ〉ことなし/ふるさとの山はありがたきかな

 

『クイズで楽しむ啄木101」大室精一・佐藤勝・平山陽著 桜出版

 

 

 

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『あゝ上野駅

中央改札口を外へ出て少し歩いた右側に、井沢八郎が歌った「あゝ上野駅」の歌碑がある。

 

1960年代に集団就職列車に乗って上京した若者たちが、上野駅18番ホームに到着した様子がレリーフになっている。

歌詞下にレールが短く敷かれているのが見える。

 

 

 

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三相の像の向こうに

改札を入り15番線ホーム方向へ。

中央に高い三相の像「知情意 朝倉文夫 作」がある。

その左奥に丸い啄木歌碑が見えてくる。

 

 

 

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上野駅コンコースの啄木歌碑

1985年(昭和60)3月14日、東北新幹線上野乗り入れが実現した。これを記念して、同年3月19日に建立。

歌碑は直径120cm、厚さ30cmの円形で鋳鉄製。

(『啄木文学碑紀行』浅沼秀政 著 株式会社白ゆり )

 

 

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浮いて見える文字

この方角から撮ると文字が浮いているように見える。

 

   ふるさとの訛なつかし
   停車場の人ごみの中に
   そを聴きにゆく
          啄木

 

  『一握の砂』1910 (明治 43) 刊行

 

(つづく)