〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

岩手には、天才 石川啄木と宮沢賢治がいる

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巨木

【彰往考来 新時代のヒストリア】

 「平成」と「令和」をかける 内館牧子さん(5)

  • 私が会社勤めをしていた昭和40~50年代、女性社員はサポート役でした。それも仕事のサポートというよりは、お使いとかお茶をいれるとか…。「このままではとてもだめだ」と思い、転職を考えるようになりました。
  • 私、文章を書くのが結構速いんです。だから日本列島の北から南まで新聞社に片っ端から連絡して売り込みをかけてみました。そうしたら全部が全部、門前払いです。「女の人になにができますかね」という感じでした。
  • 結婚よりも何よりも、一生できる仕事がほしいという願望がすごく強かったので、シナリオライター養成の学校に通い、脚本家として本格的にデビューすることになりました。平成の前半は面白くて面白くて-面白いことだらけだったですね(笑)。
  • 東北大の大学院に入学したのは平成15年の春です。なんだか目の前が広くなり、明るくなってくるんです。でも、毎日調子に乗りすぎていたのか、平成20年の年末に突然倒れて、意識不明のまま岩手医科大学附属循環器医療センターで緊急手術を受けました。ふつうなら死ぬところだったけれど、センターの名医のおかげで生きのびることができました。
  • 啄木には「ふるさとの山に向ひて/言ふことなし/ふるさとの山はありがたきかな」という歌があります。これは『終わった人』のテーマでもあるのですが、女の人よりも男の人のほうが故郷を恋しがりますね。たとえ昔と同じではなくとも、男の人には帰る場所があるということが大事だからでしょう。
  • でも、世の男性のみなさん。定年になった後、奥さんに「一緒に故郷に移住しよう」と誘っても、二つ返事で「OK」が出ると思ってはいけません。まずは「わたしはいま住んでいるここがいい。パパ一人で帰りなよ」と言われることをご覚悟ください(笑)。(編集委員 関厚夫)

(2019-05-06 産経新聞

 

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