〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木の最期を見届けた若山牧水の手紙が本に

[ジギタリス]


若山牧水 日記代わりの手紙が本に

  • 歌人若山牧水の出身地・宮崎県日向市が、牧水書簡集「僕の日記である。」を刊行した。歌人でもある生涯の友、平賀春郊にあてた264通を収録し、自身の恋愛や文学観について心情を吐露している。
  • 牧水は、北原白秋石川啄木室生犀星萩原朔太郎ら多くの歌人・詩人の友がいたことでも知られる。1912(明治45)年4月13日に啄木が亡くなった時は、親族以外で最期を見届けたのは牧水だけだった。手紙には「枕頭には彼の父、妻、娘及び小生。寂しいとも寂しい臨終であった」と記している。
  • 若山牧水記念文学館(0982-68-9511)で販売している。1冊 2,000円。(大久保忠夫

(2010-06-21 朝日新聞>マイタウン>宮崎)