〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

女学校で使われた教科書に書き込まれた啄木の歌「新しき明日の来るを信ずと言ふ …」

ジャカランダ

河北春秋 【河北新報

  • 石川啄木の短歌が載った教科書の余白に、鉛筆で歌が書き込まれている。「新しき明日の来るを信ずと言ふ 自分のことばに 嘘はなけれど」。戦前、日清紡績(現日清紡ホールディングス)に付属する女学校で使われた教科書だ。
  • 黒板の文字を写したのか、工場で働きながら学ぶ生徒が一生懸命鉛筆を走らせる様子が目に浮かぶ。盛岡市石川啄木記念館で開催中の企画展「教科書の中の啄木」で展示されている。
  • 啄木の歌が教科書に登場したのは、100年以上前。以来、現在まで採用され続けている。
  • 最も多く採用された歌は<不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心>。
  • 「素晴らしい人というよりも、少しだらしないイメージがあり、親しみを感じるのでは」と学芸員の藤田麗さん。天才歌人が自分の心のままに紡いだ言葉に、多くの人が「いいね」のボタン(SNS)を押している。

(2023-01-11 河北新報

 

河北春秋(1/11):石川啄木の短歌が載った教科書の余白に、鉛… | 河北新報オンライン

 

 

 

啄木生誕137年 石川啄木記念館館長による講演会 2/26

石川啄木生誕記念 館長講演会  (チラシ)

石川啄木生誕記念 館長講演会

石川啄木夏目漱石

開催日 2023年2月26日(日)

時間  13:30~15:30

場所  渋民公民館 2階大会議室

講師  石川啄木記念館館長 森義真

定員  50人(要申込*先着順)

お申込み・受付方法:
1/24(火)10時~電話にて(石川啄木記念館 019-683-2315)受付開始。

 

・2月20日石川啄木の生誕の日です(今年で生誕137年)。
生誕を記念して、今年も当館館長による講演会を開催いたします。
今年のテーマは「石川啄木夏目漱石」。

・今回は、明治の文豪・夏目漱石石川啄木との関わりを紹介するとともに、漱石はなぜ啄木の葬儀に参列したのかなどの推論を交えて、啄木の東京朝日新聞社時代についてお話します。

(2023-01-13 石川啄木記念館)

 

啄木生誕記念 石川啄木記念館館長講演会「石川啄木と夏目漱石」- 石川啄木記念館

 

 

 

「第18回啄木・雪あかりの町・くしろ」21日(土)開催予定

雪の朝

啄木に思いはせ 21日、3年ぶり「雪あかりの町」 - 釧路新聞

歌人石川啄木が来釧した当時に思いをはせるイベント「第18回啄木・雪あかりの町・くしろ」が21日、釧... 


(【会員限定】の記事のため、ここまでです)

(2023-01-13 釧路新聞

 

啄木に思いはせ 21日、3年ぶり「雪あかりの町」 – 釧路新聞電子版

 

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今年のポスター/スケジュールなど

「第18回啄木・雪あかりの町・くしろ」

2023年1月21日(土)

Facebook

15:00〜 啄木フットパス

17:00〜 点灯式

17:30〜 啄木一人百首 かるた会

 ・港文館では啄木短歌展示中!

 ・地域の協力店は営業時間を延長

 

 

 

『一握の砂』について考えてみよう -なるほう堂-

シロミマンリョウ

大胆に率直にーー石川啄木『一握の砂』

概要
 石川啄木の最初の歌集。1920(明治43)年12月1日刊行。「食ふべき詩」(明治42年11月)のころに、旧来の新詩社風の詩風を脱して、率直な現在の生活に即した歌を歌うようになり、それを反映させたのがこの歌集である。

内容
 『一握の砂』の新しさは二つあって、一つが「三行書きにした新しい表記方式」である。もう一つが「日常語を用いた平易な表現」である。これが読者に啄木の短歌への親しみやすさを与えている。

章は5つありそれぞれ題がついている。

1.我を愛する歌(151首):大部分が43年の作である。啄木の有名な歌はここに収録されている場合が多い。

2.煙(101首):大部分が43年の作。幼少期を回想した歌が収録されている。

3.秋風のこころよさに(51首):41年作が主体である。章題からもわかるように、明るい歌が多い。

4.忘れがたき人々(133首):函館から札幌、小樽を経て釧路まで転々とするなかで経験してきたことを回想した歌。

5.手套を脱ぐ時(115首):大部分が43年の作。最後の長男真一哀悼の歌は非常に悲しい歌である。

解説

 よく言及される箇所を取り上げて解説しよう。

題名『一握の砂』について

 「一握の砂」というフレーズは、歌集の2番目に登場するので、それを元にした題名である。

    頬につたふ
    なみだのごはず
    一握の砂を示しし人を忘れず

 歌の意味を考えてみよう。よく考えるとすこし難しい。

 のごはず、というのは、のごう=ぬぐう(拭う)の否定形で、拭わないということである。問題は三段落目だ。一握の砂を比喩ととればよいのか、それとも実際の砂ととるべきなのか。そして、「示しし人」とは一体誰なのか。「砂」関しては比喩だと取るのが一般的であり、一握の砂とは短歌のことだとする見方が有力である。すると…………

(2022-12-29 なるほう堂)

 

大胆に率直にーー石川啄木『一握の砂』 │ なるほう堂

 

 

 

執念のダルマ朝日 1月9日 高知

高知県高知市種崎海岸

2023-01-09  07:10

12/30から早起きして、ダルマ朝日に挑戦。

 

 

2023-01-09  07:13

遅ればせながら、今日はばっちり。 

 

 

2023-01-09  07:13

 

 

2023-01-09  07:15

撮影者・岡林一彦さん

 

 

岡林さん。今年もすてきな写真をありがとうございます。

粘って・跳んで・よい年に!

 

 

 

 

啄木の歌 教科書に採用が多かった歌のランキング1位は?

コマユミ

2023年1月8日の朝日新聞に、石川啄木の歌についての記事がありました。

 

石川啄木の歌、戦前と戦後の教科書で見る違いは:朝日新聞デジタル

 

 

 

啄木や俵万智の歌が多くの読者を持つことができたのは……

イソギク

読む力をつけるノンフィクション選

『中高生のための文章読本

筑摩書房

・2022年10月15日発行

・編者 澤田 英輔, 仲島 ひとみ, 森 大徳

 

「麦わら帽子のへこみ」  穂村弘

   —— 共感と驚異

・短歌が人を感動させるために必要な要素のうちで、大きなものが二つあると思う。それは共感と驚異である。共感とはシンパシーの感覚。「そういうことってある」「その気持ちわかる」と読者に思わせる力である。


  頬につたふ
  なみだのごはず
  一握の砂を示しし人を忘れず

               石川啄木

 

  思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ

               俵万智

 

石川啄木俵万智の歌が多くの読者を持ったのは、このような共感性に優れているためである。読者は自分自身の体験や気持ちをその作品の上に重ね合わせてカタルシスを得ることができる。

 

石川啄木俵万智の歌には、驚異の感覚が含まれている。


  砂浜に二人で埋めた飛行機の折れた翼を忘れないでね   俵万智


・「飛行機の折れた翼」は、あくまでも共感へ向かうためのクビレとして機能しており、ここに含まれる驚異の感覚は、それ自体の純度を追求されてはいないという点にも注意したい。つまり読者の想像力が全くついて来られないほど驚異的なものは初めからめざしていないのだ。

 

  いたく錆びしピストル出でぬ
  砂山の
  砂を指もて掘りてありしに   石川啄木

 

・「錆びしピストル」の場合も、それが思いがけないものでありつつ、作者のさみしい不能感を暗示するという点で、読者に理解しやすい象徴性を持っていることも、「折れた翼」と同様である。

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読む力をつけるノンフィクション選

『中高生のための文章読本

筑摩書房 2022年10月15日発行

 

 

 

新年が明るく実りあるものになるよう 「何となく、今年はよい事あるごとし。…」

ツタ

《めてみみ》よい事あるごとし

  • 箱根路をわが越えくれば伊豆の海や沖の小島に波のよるみゆ――鎌倉幕府3代将軍、源実朝が新年の箱根権現参りの帰りに詠んだとされる一首だ。昨年の大河ドラマで話題になった通り、激しい勢力争いの中で敵味方が入れ替わり続ける陰謀と戦の時代。武運を祈る恒例行事とはいえ、今よりずっと厳しかった山越えの旅の帰路、ようやく海が見えた時の安堵(あんど)とすがすがしさが伝わってくる。
  • 戦火は歴史物語の中のものではなくなった。一度、戦争を始めれば、終わらせるのは容易ではない現実も知った。その荒波を繊維・ファッションビジネス業界も受けている。
  • しかし、だからこそと言うべきか、この業界は平和を希求し、平和に貢献する産業であると堂々と宣言したい。
  • 改めて、新しい年が明るく実りあるものになるよう予祝したい。石川啄木の次の歌は、いかがだろう。「何となく、今年はよい事あるごとし。元日の朝、晴れて風無し。」

(2023-01-04 織研新聞電子版)

 

《めてみみ》よい事あるごとし | 繊研新聞

 

 

 

啄木の短歌は1914年に初めて教科書に掲載された 「企画展 石川啄木記念館」

マンリョウ

教科書から見る啄木の短歌… 盛岡の記念館で企画展 

 盛岡市出身の歌人石川啄木(1886~1912年)の魅力を、国語の教科書に掲載された短歌から探る企画展「教科書の中の啄木」が、同市渋民の石川啄木記念館で開かれている。

  • 会場には、実際に使用された中高生用の教科書など約40点が並ぶ。啄木の短歌は1914年に初めて教科書に掲載され、戦前には故郷を詠んだ歌、近年は青春時代の心を詠んだ歌が多く採用される傾向があったという。
  • 22日まで。入館料は一般300円、高校生200円、小中学生100円。月曜休館。

(2023-01-05 読売新聞オンライン)

 

岩手:教科書から見る啄木の短歌… 盛岡の記念館で企画展:地域ニュース : 読売新聞オンライン

 

 

 

110年あまり前、啄木は、日本の希望のなさをいっている

ユズリハ

なぜ日本はカルトに弱いか 姜尚中さん「宗教的にも政治的にも無色」

 聞き手・岡田匠

 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題で宗教と政治の関係が問われている。ひとはそもそもなぜ信仰を持ち、宗教が果たす役割とは何だろう。政治学者の姜尚中さんは若いころの出会いをきっかけに、洗礼を受けてクリスチャンとなった。信仰によって生き方や価値観はどのように変わったのかを聞いた。

  • 1980年代、キリスト教の洗礼を受けました。埼玉県上尾市に住み、大学の非常勤講師をしていたときです。父と、第2の父と呼べる人を立て続けに亡くしました。
  • そのころ、外国人登録法で義務づけられていた指紋押捺(おうなつ)を拒否しました。指紋を押さないと収監されます。市民団体が支援してくれ、その中に土門一雄という牧師がいました。「すべてのわざには時がある」と言ってくれ、救われました。旧約聖書、伝道の書にある言葉です。今、時は姜さんにほほ笑んでいないが、その時が必ずくる、と。
  • 110年あまり前、大逆事件が起きたころ、日露戦争後の国運が高まった時代に石川啄木は、日本の希望のなさをいっている。今、僕も感じるんです。世界3位の経済大国だけれども、希望がない。メディアからも日常会話からも、希望という言葉を聞かず、死語になるのではないかと思うほどです。
  • 希望がない世の中は、不遇な人が増えます。だれもが滑り台から落ちるように不遇な状況になり得ます。だから、不安になる。多くの人は可もなく不可もなく、まあまあ、生きています。
  • でも、自分の力では解決できない問題が起きる。愛する人に先だたれ、どんな人にも死が待っています。それを受け止め、それでも生きていくことに意味がある。そのときに支えになるのが宗教です。(聞き手・岡田匠)

かん・さんじゅん 1950年、熊本市生まれ。専攻は政治学・政治思想史。鎮西学院大学長。東大名誉教授。

(2023-01-04 朝日新聞デジタル

 

なぜ日本はカルトに弱いか 姜尚中さん「宗教的にも政治的にも無色」:朝日新聞デジタル