〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

女学校で使われた教科書に書き込まれた啄木の歌「新しき明日の来るを信ずと言ふ …」

ジャカランダ

河北春秋 【河北新報

  • 石川啄木の短歌が載った教科書の余白に、鉛筆で歌が書き込まれている。「新しき明日の来るを信ずと言ふ 自分のことばに 嘘はなけれど」。戦前、日清紡績(現日清紡ホールディングス)に付属する女学校で使われた教科書だ。
  • 黒板の文字を写したのか、工場で働きながら学ぶ生徒が一生懸命鉛筆を走らせる様子が目に浮かぶ。盛岡市石川啄木記念館で開催中の企画展「教科書の中の啄木」で展示されている。
  • 啄木の歌が教科書に登場したのは、100年以上前。以来、現在まで採用され続けている。
  • 最も多く採用された歌は<不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心>。
  • 「素晴らしい人というよりも、少しだらしないイメージがあり、親しみを感じるのでは」と学芸員の藤田麗さん。天才歌人が自分の心のままに紡いだ言葉に、多くの人が「いいね」のボタン(SNS)を押している。

(2023-01-11 河北新報

 

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