〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

月例研究会300回 記念講演会を開催 国際啄木学会盛岡支部

池田功会長の講演を聴く(写真:国際啄木学会盛岡支部

盛岡タイムス 2023-12-25

・今年、月例研究会が300回を迎えたことから、国際啄木学会盛岡支部(山田武秋支部長、会員約30人)は23日、盛岡市のアイーナで記念講演会を開いた。対面とオンラインで約70人が参加。

・山田支部長は「300回やっても、啄木の種は尽きない。それは啄木の魅力が尽きないということ」と思いを語った。

・同学会の池田功会長は「啄木研究の来し方行く先」と題し講演。これまで行われてきた啄木研究を短歌作品や異国との関係など13項目に分けて読み解き、新しい手法を取り入れることなど今後の研究について考察した。

・日本近代文学会の塩浦彰さんは、「啄木伝記研究の当為─わたしの『盛岡ノート』」と題して啄木伝記研究の変遷について発表。「プラスの情報資料とマイナスの情報資料をどう統合して、啄木の人と文学、その実態を捉えていかなければならないだろうか。池田先生の話にもあった通り、まだまだ十分とは言えない」と伝えた。

・記念講演会では、塩浦さんからサプライズで、啄木の父親が書いたとされる短冊が同支部に贈られた。