ばん茶せん茶
牧野富太郎と石川啄木
岡林一彦(高知市種崎)
- 大船渡市の啄木つながりの知人から、「『らんまん』牧野博士から鳥羽源蔵へ」「書簡20通順次公開」の見出しの本紙が送られてきました。
- NHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルで高知県佐川町出身の植物学者・牧野富太郎が、陸前高田市出身の博物学者鳥羽源蔵に宛てた書簡が陸前高田市立博物館で公開されています。手紙は約20通で、初めて実物が公開されているそうです。
- 手紙は、1903年から1936年にかけての長い交遊の記録です。手紙の中には、啄木が幼少期を過ごした盛岡市渋民の宝徳寺にあるサワラの枝を送ってほしいとするものがあるそうです。その宝徳寺には「ふるさとの寺の畔の/ひばの木の/いただきに来て啼きし閑古鳥」の啄木歌碑が建てられています。
- 高知と岩手には、石川啄木でも深いご縁があります。啄木の父一禎は、啄木の姉トラの夫山本千三郎が高知駅長であったため高知に身を寄せて、1927年、数え年78歳で亡くなっています。
- その一禎終焉の地JR高知駅前に2009年9月「石川啄木父子歌碑」を建立し、啄木のふるさと岩手県との交流も進めています。
- これからも牧野富太郎と鳥羽源蔵とのご縁、啄木関係の交流を大切にしていきたいとおもっています。
(2023-06-09 岩手日報)