〖 啄木の息 〗

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谷村新司「昴」と啄木の「歌」

カレイドスコープ

谷村新司「昴」歌詞の意味とは?夢を追い続ける者が放つ「さらば昴よ」の真意に迫る! 

1980年に発表され、今なお愛され続けている名曲『昴』。日本が誇るシンガーソングライター・谷村新司の代表曲です。その歌詞には、谷村自身の特殊なインスピレーションが盛り込まれていることが知られています。今回はそんな『昴』の歌詞を考察します。 

・不朽の名作「昴」プレアデス星団の宇宙人から授けられた?

曲名となっている「昴」は、冬の星座・おうし座の構成要素である1星団(多くの恒星が集まったもの)のことです。「昴」のほか「プレアデス星団」とも呼ばれます。
谷村新司いわく、『昴』を生み出すきっかけとなったのは引っ越し中の「プレアデス星団からのメッセージ」だったのだとか。

・夢追い人の破壊と創造
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    目を閉じて何も見えず 哀しくて目を開ければ
    荒野に向かう道より 他に見えるものはなし
    ≪昴 歌詞より抜粋≫
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これは石川啄木『悲しき玩具』の

 「眼閉づれど、心にうかぶ何もなし。さびしくも、また、眼をあけるかな。」

という一節が谷村新司の中で消化され、再形成された歌詞のようです。

・「精神的な豊かさ」の極致とは
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    呼吸をすれば胸の中 凩は吠き続ける
    されど我が胸は熱く 夢を追い続けるなり
    ≪昴 歌詞より抜粋≫
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1番と同様、初めの「呼吸(いき)をすれば胸の中 凩(こがらし)は吠(な)き続ける」は石川啄木『悲しき玩具』の

 「呼吸すれば、胸の中(うち)にて鳴る音あり。凩よりもさびしきその音!」

に着想があるようです。

・夢追い人の最期の雄叫び「さらば昴よ」

「昴」のテーマは時代を超えて
                   (森 康弘)
(2022-06-14 UtaTen)

 

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