尾崎豊は4月で没後30年 「色あせない魅力」の源泉とライブアルバムの聴きどころ
尾崎豊が26歳で急逝して4月ではや30年となる。その節目ということもあり、生前最後の全国ツアーの初出音源を収録したライブアルバム「LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI」がリリースされるほか、東京・松屋銀座イベントスクエアで「OZAKI30 LAST STAGE尾崎豊展」が3月に開かれる。
■石川啄木に通じる感性
- 「CBSソニーのプロデューサーだった須藤晃氏は尾崎に1冊のノートを渡し、『何でもいいから、今胸の内にあるものを書いてごらん』と言ったそうです。すると、普通ならば見過ごしたり、そういうものだと思っているような物事を真剣に考えるような散文を書いてきた。尾崎は石川啄木が好きだったそうで、須藤氏は夭折した歌人の感性と相通じるものを感じたそうです」
- やがて散文詩のようだった言葉が作詞となり、ギターをかき鳴らして歌い、曲になる。
- 「ファーストアルバムの『十七歳の地図』は中上健次が寄る辺のない若者の鬱屈を描いた『十九歳の地図』へのオマージュ。須藤氏がどこか通じるところを感じて提案すると、尾崎も気に入ってタイトルにしたそうです」
- このタイトルをもとに尾崎がイメージを膨らませた楽曲「十七歳の地図」の歌詞を見て、思わず須藤氏は息をのんだという。
(2022-02-10 日刊ゲンダイ DIGITAL)
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