〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木より何倍も長生きし創作していけたら 工藤玲音さん

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石川啄木記念館中庭の旧渋民尋常小学校 (撮影9月5日 山田武秋氏)

渋民がくれた縁 実感

啄木学級 工藤玲音さんが講演

  • 啄木学級故郷講座は(9月5日)、盛岡市渋民の石川啄木記念館(森義真館長)敷地内の旧渋民尋常小学校校舎内で開かれた。講師は渋民が地元の工藤玲音さん。俳人歌人、エッセイストなど幅広く展開する活動と、郷里の先人・啄木の関わりを話した。
  • 銀河鉄道通勤のOLの夢」と題した工藤さんは、「誕生日が来ると26歳になる。啄木が亡くなった年齢のこのタイミングで話す順番が来た」と前置き。渋民小から渋民中を経て、盛岡三高で脚光を浴びる文芸活動を振り返った。
  • 転機は、仙台での大学生活。1人暮らしとなって初めての朝のカーテンを開け「あれっ、山がない」と驚き、山のありがたさが身にしみて「ふるさとを思う啄木の気持ちが分かるように」なっていったという。
  • 現在は盛岡に戻り就職。文芸活動も進める。「(26歳で亡くなった)啄木より何倍も長生きして、創作していけたらと思う」と、渋民と啄木に敬意を込めた。
  • 講演に続き、「文芸マルチ人間 〜 啄木・れいん 〜」として工藤さんと森館長の対談も開かれた。

(2020-09-09 岩手日報