(マダニャイ とことこ散歩旅:319)不忍通り:23 森鴎外記念館
30年過ごした地、貴重な資料
- 夏目漱石が1903年から3年10カ月暮らした家には、森鴎外も1890年から1年余、住んでいる。団子坂下交差点から、西に進んで坂を上りきると、東京都文京区立森鴎外記念館が見えてきた。れんが壁のモダンな外観が印象的だ。
- 家屋は鴎外没後、失火や戦災でほとんど焼失したが、今も庭にイチョウの木などが残る。かつての住居2階からは東京湾が望め、「観潮楼(かんちょうろう)」と名づけられ、石川啄木や斎藤茂吉ら文人の社交場ともなっていた。(黒田壮吉)
(2020-05-16 朝日新聞)