〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『胡堂と啄木』同窓生で終生交友のあった2人

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ウルシ

本と人と

『胡堂と啄木』 郷原 宏さん

  • 明治30年代前半に盛岡中学校の同窓生で一学年違い。教師排斥のストライキを共にやり、後輩啄木の詩に手を入れた胡堂。80歳まで年を重ねた人気作家と26歳で生涯を閉じた天才詩人の人生をたどる旅でした」
  • 著者自身、大の平次ファンで、学生時代から啄木歌集を持ち歩いた詩人です。その「二つの目」が2人をリンクさせ、みえてきたものは ── 。
  • 胡堂は東京大法科に入学したものの、家の没落で授業料が払えず中退し、「報知」の新聞記者に。のちに江戸の捕物帖を副業で書いて超ベストセラー作家になりました。
  • 啄木が中学を中退し、東京に受験準備中の胡堂を訪ねた際、「中学は出たほうがいい」と助言し学校探しをしたことや、有名人を訪問する啄木に多くが面会謝絶したことを随想で “天才を見る目” がないと評していることを紹介。「啄木からの手紙7通を大事にし、『私の宝だ』と保存していたんですよ」(澤田勝雄)

(2020-02-16 しんぶん赤旗


『胡堂と啄木」 郷原 宏 (著)  双葉社