「短歌甲子園 茨城県下館一高が優勝 啄木の故郷にて」 [茨城新聞]
いのちとは 激動するもの吠えるもの 喜ぶために生まれてきたの
- 全国の高校生が短歌創作の腕前を競う「第12回全国高校生短歌大会(短歌甲子園)」は20日、決勝が行われ、団体戦で下館一高が優勝した。
- 出場した下館一高文芸部のメンバー3人はいずれも1年生。決勝戦の題は「喜」。林里美さん「振り向いて 君に喜びを言えたなら 鏡は十五の私をうつす」、袖山空大(そでやまこうた)さん「喜びも悲しみさえも とりあえず 母より先に君に言いたい」、大幡浅黄(あさき)さん「いのちとは 激動するもの吠えるもの 喜ぶために生まれてきたの」と詠んだ。(藤崎和則)
- 団体は久慈東が準優勝した。初出場の久慈東は決勝で下館一(茨城)に僅差で敗れたが、短歌歴1年に満たない3人は豊かな感性を披露。
- 中公(なかこう)ルミナさんが大会で最も優れた歌に選ばれるなど、新風を巻き起こした。「まだ誰も見たことがない 七色の橋のたもとを 探す挑戦」は、特別審査員の歌人小島ゆかりさんが大会中最も優れた短歌に贈る賞に輝いた。
(ほか多数)
- 個人戦は福岡県の福岡女学院高の1年、中村朗子(うららこ)さんが最優秀作品賞に選ばれた。「長雨に 濡れた葵の花のような ふるえる君の声に触れたい」と、いつも明るい友人が初めて涙を見せた時の驚きを詠んだ。