◯ 新刊寸評<岩手日報
『朝の随想 あふれる』(山下多恵子著)
- 「会う」の項で挙げた会いたい歴史上の人物は石川啄木。「彼は作品をとおして、『生きなさい!生きるんですよ!』と、いつも私たちを、やさしく励ましてくれているような気がします」と思いをつづっている。
- 啄木の妻節子については『信じる』がキーワード。啄木が、自分の死後に焼けと言った日記を残した理由を「夫の文字が後の世に残るものであるということを信じていたから」と解釈している。
- 宮澤賢治、森鴎外、太宰治ら文学者を巡るエピソードも。多彩な話題から、筆者のしなやかな感性と温かな人柄が感じられる 。
(2017-05-14 岩手日報)
『朝の随想 あふれる』
山下多恵子 著 未知谷
2017年5月発行 1500円+税