〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木と龍鳳との関わり探る

◎国際啄木学会盛岡支部

  • 国際啄木学会盛岡支部の月例研究会は27日、盛岡市で開かれた。同支部オブザーバーの山根保男さんは、石川啄木と村山龍鳳との関わりについて探った。
  • 龍鳳(本名・徳次郎)は啄木と同じ1886(明治19)年生まれ。山根さんは、啄木の「渋民日記」の賀状発送名簿に龍鳳の名前があったことに注目。岩手日報に、龍鳳が文芸雑誌「文華」を発行したという記事を見つけた。啄木のその後の日記には、龍鳳が発行した「春潮」が送られてきたことなどが書かれている。
  • 山根さんは「啄木は龍鳳に深い関心を示し、大きな期待を寄せた。啄木が発行した文芸雑誌『小天地』は一回限りで終わったが、岩手の文学の起爆剤となり、その後の『文華』や『春潮』などにつながった。岩手の文学に大きな足跡を残した」と強調した。

(2016-03-01 岩手日報
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