〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「積みあげる洗濯物のにおいには…」函館高校初入賞


[キンエノコログサ]


短歌甲子園、市立函館高が初入賞

  • 盛岡市で開かれた第9回全国高校生短歌大会「短歌甲子園2014」の団体戦で、市立函館高が3位に輝いた。
  • 市立函館高は3校による予選リーグを首位で通過。決勝トーナメントでは示された題を詠み込み、20分以内に短歌を作って対戦した。2回戦の相手は昨年優勝の旭川商業高。「積」の題を与えられ、1人暮らしをしている冨坂君は「積みあげる洗濯物のにおいには母のやさしい香りはなくて」、土肥さんは「渦巻いた本音を一つ口に出す崩れる音が積み木のようで」と詠み、勝利した。
  • 全試合終了後、団体・個人戦で発表された全作品の中から、春菜君の「これからは父の背中が遠くへと寝巻き姿も忘れてゆくか」が「話題作品賞」に選ばれた。帰宅後もパソコンに向かって仕事をする父の後ろ姿と、いずれ親元を離れる自分の心情を詠んだ1首だ。
  • 文芸部では、与えられた題で短歌1首、俳句1句を15分の間に作る「短詩型マラソン」に取り組み、大会前には啄木の歌集も読み込んで言葉を磨いてきた。(高橋澄恵)

(2014-09-09 北海道新聞

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