世代を超え啄木しのぶ 盛岡・玉山で講演や演奏
- 石川啄木をしのぶ2013啄木祭は1日、古里の盛岡市玉山区渋民の渋民文化会館で開かれた。啄木の詩歌を題材にした曲の演奏などを通し約350人の観客が世紀を超えて心を捉える歌人に思いをはせた。
- 花巻市育ちの宗教学者・評論家山折哲雄さんが講演。「経済発展の中でここ二、三十年、心の大切さが強調されているが、日本の近代に心の問題に深い洞察をした文学者は啄木と夏目漱石だけ」と指摘。「村上春樹を読むよりも啄木を読んだ方がはるかに豊か。現代の諸問題を考える上で重要な鍵を見いだすことができる」と啄木の文学的価値を強調した。
(2013-06-03 岩手日報)