〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

石川啄木と「相馬屋製」原稿用紙


[相馬屋製の復刻版原稿用紙]


「相馬屋製」原稿用紙の復刻版

  • 東京・神楽坂の老舗文房具店・相馬屋源四郎商店が、明治中期に生まれた「相馬屋製」原稿用紙の復刻版を製作した。
  • 「相馬屋製」原稿用紙は、夏目漱石北原白秋石川啄木坪内逍遥… といった名だたる文豪たちに愛用され、現在もなお、多くの作家たちが好んで使用している。



[屋号の刻印]

始めの写真の左下にある刻印を拡大した。瓢箪の図柄の中にくずし字で「相馬屋」とある。

  • 「啄木の人生最後の自由な外出」となった相馬屋行きで求めた原稿用紙に、「『悲しき玩具』冒頭二首を書きこんだ」。
  • 「明治中期復刻モデル」は相馬屋製原稿用紙の初期型になるそうだ。これは、啄木が明治の終わりに買った原稿用紙とは様式が異なるが、瓢箪の屋号は『悲しき玩具』冒頭二首の原稿と酷似しており、取り寄せた原稿用紙にふれると、感慨深いものがあった。


「啄木が相馬屋を訪ねた日」柳澤有一郎
   国際啄木学会会報 第29号(2011年10月)

「啄木の息」の相馬屋

相馬屋の原稿用紙特集