〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

石川啄木の歌碑修復 盛岡


[ダイモンジソウ]


盛岡天満宮の高台 啄木の歌碑修復

  • 盛岡市の盛岡天満宮の市街地を見渡せる高台に、「啄木望郷の碑」がある。77年前に建てられ老朽化していたこの歌碑を、有志らの手できれいによみがえらせた。提案したのは、盛岡市産婦人科医、小林高さん。同市の国際啄木学会評議員・森義真さんや市などの協力を得て補修、整備された。
  • 歌碑には、「一握の砂」の中の望郷の念を詠んだ歌が、啄木の直筆の文字で刻まれている。

「病のごと/思郷のこころ湧く日なり/目にあをぞらの煙かなしも」

  • 碑の文字に白い塗料を入れ、ひびを補修したほか、碑の下に台座をつくり、周辺にあったシラカバの木で陰になっていたが、伐採して明るくなった。市の協力で碑の隣には、新たな案内板も設置された。小林さんたちは、境内にある他の啄木歌碑も磨いてきれいにした。

(2010-11-09 朝日新聞>マイタウン>岩手)