「山梨市長の給料、市民は一円たりとも払いたくない(産経抄)」 [産経新聞]
- 歌人の石川啄木は、26年間の短い人生のなかで、何度も友人知人から借金して踏み倒している。借金の総額は、今の貨幣価値で2千万円にものぼるそうだ。その啄木は、「憲政の神様」と称され、金権政治とも無縁だった尾崎行雄を敬愛してやまなかった。
- 「手が白く 且(か)つ大(だい)なりき 非凡なる人といはるる男に会ひしに」。啄木が、東京市長を務めていた尾崎と面会して詠んだ歌といわれている。その伝で行くと、山梨県山梨市の望月清賢(せいき)市長の手は、真っ黒である。
- 警視庁捜査2課による逮捕は、小紙のスクープだった。職員採用試験にあたり、特定の受験者の点数を水増しした疑いがもたれている。
- 全国で多くの市長が、市が抱える借金に苦しんでいる。北海道の夕張市では、鈴木直道市長が約20年かけて353億円の負債を返す再生計画を進めている。東京都庁の職員から転じた鈴木市長の給与は、手取りで月額20万円に満たない。
- 望月容疑者の給与の額は知らないが、市民としては一円たりとも払いたくない気分だろう。