〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「啄木新婚の家」みちのく建物探訪


[クチナシ]


みちのく建物探訪:盛岡市啄木新婚の家 幸せの「我が四畳半」 /宮城

  • オフィスビルが並ぶ盛岡市の「中央通り」から脇道にそれると、閑静な住宅街になる。その中に、木製の柵に囲まれた赤いトタン屋根の木造平屋建てが、目を引く。詩人・石川啄木が妻節子とわずか3週間ながら新婚生活を送った「啄木新婚の家」だ。 市の有形文化財にも指定されている。
  • 建物の広さは160平方メートル。部屋は計10部屋で、うち5部屋が現在公開されている。夫婦は啄木の両親、妹、親族でもない2世帯と一緒に生活していた。部屋を仕切るのは ふすまと障子だけだ。
  • 夫婦の部屋は4畳半で天井まで2メートルと低く、寝床の確保で精いっぱいだ。 いろりは当時のまま。啄木は、いろりにつるした鉄瓶から出る白い湯気や外の景色に癒やされながら、節子と会話を楽しんだという。

(2016-02-13 毎日新聞

────────────────────────────────────