〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

<故郷の訛り懐かし停車場の人ごみの中…> 上昇気流

  • <故郷の訛り懐かし停車場の人ごみの中そを聞きに行く>。石川啄木の時代のように、故郷はもはや遠くはなくなったが、それでも、その訛りは懐かしい。先日、東京・銀座の歌舞伎座で開演を待っていたところ、後ろの席から故郷の方言で話す声が聞こえてきて、どうも気になった。
  • もれ聞こえてくる会話からすると、歌舞伎観劇を目玉にした東京観光にやって来たらしい。やはり地方の人々にとって、特に年輩の人たちには、歌舞伎座は憧れの舞台である。
  • 一方で、首都圏からの地方移住が大きなテーマとなっている。地方に行けば、自然があり、ゆったりした時間が流れている。ただ、文化的な催しや刺激は限られるので、物足りなさを覚える人もいるかもしれない。そんな時は、ふらりと東京へ来て、新しい空気を吸って刺激を受ければいい。こんな生活スタイルも悪くはない。

────────────────────────────────────