〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

新聞も時代や社会を映す“窓” <汽車の窓はるかに北に故郷の…啄木>


[マユミの花に露]


談話室 山形新聞

  • 編集局7階の窓からは月山や蔵王朝日連峰、そして山形盆地、市街地などが見渡せる。林立するビル群や家並み、霞城公園の森、送電線の鉄塔…。四季折々の景観を見せる。梅雨の季節は一雨ごと緑が深まってゆく。
  • 〈雨に濡(ぬ)れし夜汽車の窓に映りたる山間(やまあい)の町のともしびの色〉。石川啄木は雨ににじむ車窓の灯火の色に心情も映して秀歌を詠んだ。窓には「採光または通風の目的で、壁または屋根にあけた開口部」(広辞苑)の意味がある。新聞もまた時代や社会を映す“窓”だと思う。
  • 〈汽車の窓はるかに北に故郷(ふるさと)の山見えくれば襟を正すも〉(啄木)

(2014-06-17 山形新聞>談話室)

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