[ドウダンツツジ]
【メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調・作品64」】
感情の抑揚が音に滲み音楽の不思議を感じさせる
- 11月の声を聞けば、地球温暖化の影響で暖冬も珍しくなくなったとは言え、やはり日に日に肌寒さが強まって来る今日この頃です。
- 『冬は来ぬたとえば遠き旅人の故郷に来て眠るごとくに』
これは石川啄木が百年以上前に詠んだ短歌です(「申歳」第10号・明治41年11月8日刊)。
- で、冬の到来は、天才歌人でなくとも、誰にでも微妙にメランコリックな感慨をもたらすものです。だって、人間は自然の中で生きていますから、四季の変化が心のあり様に陰に陽に影響を与えているのです。
- そんな時は、哀愁の旋律に酔いしれるのも悪くありません。と、言うわけで、今週の音盤はメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調・作品64」です。
(2013-11-14 DIAMOND online)