2012-06-19 東北本線と「はつかり」の時代 みちのく路の大動脈 写真特集 啄木 広場 「東北本線」「はつかり」−−。ある世代までの「みちのく出身者」にとって、それは決してただの路線名、列車名ではなく、ある種の特別な感情を運んでくるキーワードだ。 明治以来、東京の「北の玄関口」上野駅に到着する列車は、みちのくの空気、におい、言葉を満載してやってきた。石川啄木は遠い岩手の空を胸に詠んだ。「ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聴きにゆく」。現在、上野駅ホームにその歌碑がたたずむ。 (2012-06-18 毎日新聞)