〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

《ラウンジ》小樽駅 25日、新装開業

  • JR小樽駅が25日、1年半余りの改修工事を終えて生まれ変わる。道内最古の鉄筋鉄骨造りの駅舎は、昭和初期に建設された当時の左右対称の外観が復活し、集約された店舗ゾーンには地元の特産品を集めた「駅なかマート タルシェ」や道内初出店の「バーガーキング」など5店が新規開店する。「古き良き」と「新たな」が融合した小樽の玄関口に、観光客や市民の視線が集まりそうだ。
  • 今年が没後100年の歌人石川啄木小樽駅に縁がある。姉の夫が当時の「中央小樽駅」(現小樽駅)の駅長で、啄木は1907(明治40)年秋から年明けまで小樽に滞在した。記者をしていた小樽日報社を退社し、子を背負った妻に見送られ、啄木は小樽駅から釧路へ向かう。

 子を負ひて 雪の吹き入る停車場に われ見送りし妻の眉かな
駅前広場の北側の階段脇に、この歌碑がある。(武沢昌英)
(2012-04-23 朝日新聞>北海道)