〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

石川啄木「釧路第一泊目の地」に記念碑

  • 釧路ゆかりの歌人石川啄木(1886〜1912年)の没後100年の今年、104年前の来釧日に当たる21日、釧路市内で啄木の足跡をたどるイベントが開かれた。啄木が北海道放浪時代に76日間滞在した釧路市で、最初に宿泊した場所に設置した記念碑の除幕式と啄木が歩いた道をアイスキャンドルで照らす恒例の「啄木・雪あかりの町・くしろ」が行われた。
  • 記念碑は、釧路啄木会など同市内の19団体でつくる期成会が建立。1908年(明治41年)、啄木が旧釧路新聞(現北海道新聞)記者になるため釧路を初めて訪問した1月21日に合わせて除幕した。
  • 碑は緑色に塗られた鉄製で、高さ1.6メートル、幅20センチの六角柱。「釧路第一泊目の地」の表記に続いて、同日の日記の一文が記されている。市内では27基目となる。
  • 宿泊した翌朝は「シャボン(せっけん)箱に手が喰(くい)付いた」ほどの冷え込みだった。この日も最低気温は氷点下14.5度で、関係者は「啄木もさぞ寒かったろう」と思いをはせた。

(2012-01-22 釧路新聞北海道新聞毎日新聞、ほか)