〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『一握の砂』100年 啄木学会京都大会 

[会場横断幕・立命館大学 敬学館]


国際啄木学会京都大会から :岩手日報
「一握の砂」100年 未来への視座

国際啄木学会京都大会は立命館大学で9月4、5日の両日開かれた。「歌集『一握の砂』刊行100年への視座」をテーマにシンポジウムと研究発表を繰り広げ、次の100年を視野に啄木文学の魅力を深く掘り下げた。

  • シンポジウムは「徹底討論『一握の砂』を読む」をテーマに、5つの章ごとに読み解く初の試み。前半では5人が収録順に各章を解読した。
  • 後半は、章ごとの考察に対し、討論者2人が問題提起し、論議した。
  • 「一握の砂』をめぐる章ごとの考察の試みは、民衆の自然な感情を巧みな編集で紡ぎ出した啄木短歌の魅力を更に引き出す充実した論議となった。
  • 最終日の研究発表は2人が登壇。啄木以前の地方と東京の関係について考察し、また、近代短歌史における啄木短歌の位置づけを見直した。
  • 次の100年も読み続けられる啄木像を探る中で、啄木の原点を見つめ直す意義ある大会となった。

(2010-09-10、11 岩手日報