〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『啄木と郁雨』が出版  新潟日報



『啄木と郁雨 友の恋歌矢ぐるまの花』出版

  • 本誌(新潟日報)に56回にわたって連載された『啄木と郁雨 友の恋歌矢ぐるまの花』が、このほど出版された。
  • わずか26歳で世を去った啄木だが、著者は『よく生きた』人と見る。
  • 「啄木の友」としてのみ語られがちな郁雨については、資料の乏しい中、何度も函館へ足を運んで、その素顔を探っている。啄木一家へ注がれた愛情に、才能への尊敬ばかりでなく、同じく故郷新潟を追われた自分の父母と重ねた思いを見る。

『啄木と郁雨 友の恋歌矢ぐるまの花』

  • 山下多恵子 著 未知谷 出版
  • 2010年9月発行 2,625円(本体2,500円+税)

詳しい紹介
 
 

啄木と賢治、心の表現解説 盛岡で山折さん講演

  • 第58回東北地区国語教育研究協議会岩手大会は10月15日、盛岡市で開かれ、宗教学者山折哲雄・盛岡大客員教授が「啄木・賢治にみることばの力」と題して講演した。
  • 山折さんは、日本の近代文学史で重要な3人として本県出身の石川啄木宮沢賢治山形県出身の斎藤茂吉を紹介。「共通点は美しい自然と社会的閉鎖性を持つ盆地で生まれたことだ」と説明した。
  • 啄木の作品には「心」という言葉が多く使われていることについて、「自分の心の安定を願い、いろいろな角度の心を表現したのではないか」と分析した。

(2010-10-16 岩手日報