〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

2015-06-14から1日間の記事一覧

『一握の砂』は愛児の出生届であり、父がはさんだ命のしおり

[カエデ] 《産経抄》 石川啄木が処女歌集の出版契約を結んだ日は、長男の真一が生まれた日でもある。明治43(1910)年の秋、当時20円の稿料は病弱な息子の薬代となった。見本刷りに目を通したのは、生後3週間で天に召されたわが子を火葬した日の夜という。 …