〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

5月5日は「啄木が北海道へ移住した日」

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カヤ

ブログ紹介「お天気~3分15秒~」

啄木の北海道移住記念日 2020/05/05

  • 気象予報士の国田です。きょうの函館は青空が広がりました。
  • 5月5日は何の日か?といいますと、基本的には「こどもの日」、マイナーなところでは「薬の日」とか「手話の日」。しかし、私だからこそあえて言いたいのは、5月5日は「石川啄木が北海道へ移住した日」ということ。
  • 啄木の日記には、1907年(明治40年)5月5日、青森から函館へ向かう船中での胸のうちが綴られています。

・・・山は動かざれども、海は常に動けり。動かざるは眠の如く、死の如し。しかも、海は動けり、常に動けり。これ不断の覚醒なり。不朽の自由なり。
噫、誰れか、海を見て、人間の小なるを切実に感ぜざるものあらむや。
石川啄木「明治四十年丁未歳日誌)から)

  • 海の大きさと、海の動きの自由さに、前途を重ね合わせているような感じがする文章を書いています。ただ、書いているのはこれだけではなく、天気に関する記述も。

五時前目を覚ましぬ。船はすでに青森をあとにして湾口を進みつつあり、風寒く雨さへ時々降り来れり。
海峡に進み入れば、波立ち騒ぎて船客多く酔ひつ。
石川啄木「明治四十年丁未歳日誌)から)

  • 函館に上陸した啄木は、松岡蕗堂の下宿に身を寄せることとなります。冷たい雨が降る、やや荒れた天気のなかで、啄木の短い函館生活は始まったのでした。(つづく)

 

お天気~3分15秒~

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