〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

新春に啄木の短歌は良く似合う

「忙人寸語」【千葉日報

  • 気持ちが改まるすがすがしい新年を迎えた。年を越しすべてが様変わりする元旦。
  • <何となく、今年はよい事あるごとし。元日の朝、晴れて風なし>。石川啄木が詠んだ。家族の病気や借金などで生活苦に追われていたため、決してのどかな気分で詠んだ歌ではないと察するが、新春に啄木の短歌は良く似合う。
  • 正月は日本人にとって一年で最も大きな節目だろう。家族の幸せや豊作をもたらす年神様を迎える行事が連綿と受け継がれてきた。いつの時代も年初に一年の健康と平安を祈願する人々の思いは変わらない。

(2017-01-01 千葉日報記事