〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

展望台 岩手日報

  • 石川啄木に会う機会があったら、どんなことを聞きたいですか?」先日開かれた啄木忌前夜祭で、聴衆の一人が小学生から大学生までのパネリストに問うた。「夢を追い続けるにはどうしたらいいのか」「今の17歳についてどう思うか」などの回答が飛び出した。
  • 啄木の人生を振り返る企画を担当しているが、数々のターニングポイントで「もしも〇〇だったら」と考えずにはいられない。
  • 「歴史に『もしも』はない」というが、無数の運命の分かれ目の中で、啄木の道は一本しかなかった。26年の生涯を完全燃焼させたからこそ、死後100年以上たってもその作品や人生は私たちの胸を打つのだろう。
  • 優れたジャーナリストでもあった啄木に、私はこう聞いてみたい。「今の世の中を見てどう思いますか」と。(阿部友衣子)

(2016-04-30 岩手日報>展望台)

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