〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木ゆかりのふすま絵公開 盛岡・宝徳寺

岩手日報

  • 市内外から約150人が参列した。実行委の竹田孝男委員長は「約100年前の閉塞(へいそく)した時代に、啄木は新しき明日が来ると信じ孤独や望郷の歌を作り、日本の心を織り込んだ」とあいさつ。啄木と妻節子の遺影を飾った本堂に読経が響く中、参列者が焼香した。
  • ふすま絵は啄木の書斎を復元した部屋で公開された。ふすま絵を描いた渋民の絵師・沼田北村(ほくそん)の子孫である専門学校教員中村将洋さんも訪れ「祖先が描いた作品を啄木も見ていたと思うと感慨深い」とじっくり眺めていた。
  • 雫石町出身のソプラノ歌手田中美沙季さんが「ふるさとの」(平井康三郎作曲)を記念献歌した。田中さんは、東日本大震災を機に郷土を強く意識し、啄木歌曲に傾倒するようになった。「啄木の短歌にはふるさとについての思いが込められ、私たちの心を見事に表現している」と力を込めた。

(2016-04-14 岩手日報

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